メッシとアルゼンチンに訪れたチャンス 100周年のコパ・アメリカで再び優勝を

待たれるメッシの復帰

悲願のタイトル獲得に向けて、メッシの復帰が待たれる 【Getty Images】

 グループDの行方を占うアルゼンチンとチリの一戦は、前者が2−1で制した。この日のアルゼンチンはホンジュラスとのテストマッチで負傷したメッシが不在だったが、アランギスのボールロストを見逃さなかったアンヘル・ディ・マリアとエベル・バネガの2ゴールにより、1年前の雪辱を晴らすことに成功。なおメッシの代役としては、ベンフィカからアトレティコ・マドリー移籍が決まったばかりのニコラス・ガイタンがプレーした。

 チリについては、何より1月に就任したばかりのフアン・アントニオ・ピッツィ監督が、昨年のコパ・アメリカで優秀選手に選ばれた“エル・マゴ(魔法使い)”ホルヘ・バルディビアを今大会に招集しなかったことに驚かされた。さらに彼の後釜となるはずだったマティアス・フェルナンデスも負傷離脱してしまったことで、チリは攻撃面で決定的なパスを出せる選手を失うことになってしまった。

 グループ最難関の一戦をエース抜きで乗り越えることで、アルゼンチンは悲願のタイトル獲得に向けて大きな第一歩を踏み出した。早ければ11日に行われるパナマとの第2戦からの復帰が期待されるメッシは、いまだ届かぬフル代表での初タイトルを今度こそ手にすることができるだろうか。

 その答えは6月26日、ニュージャージーのメットライフ・スタジアムで行われるファイナルの後に明らかになる。

(翻訳:工藤拓)

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著者プロフィール

アルゼンチン出身。1982年より記者として活動を始め、89年にブエノス・アイレス大学社会科学学部を卒業。99年には、バルセロナ大学でスポーツ社会学の博士号を取得した。著作に“El Negocio Del Futbol(フットボールビジネス)”、“Maradona - Rebelde Con Causa(マラドーナ、理由ある反抗)”、“El Deporte de Informar(情報伝達としてのスポーツ)”がある。ワールドカップは86年のメキシコ大会を皮切りに、以後すべての大会を取材。現在は、フリーのジャーナリストとして『スポーツナビ』のほか、独誌『キッカー』、アルゼンチン紙『ジョルナーダ』、デンマークのサッカー専門誌『ティップスブラーデット』、スウェーデン紙『アフトンブラーデット』、マドリーDPA(ドイツ通信社)、日本の『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿

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