ロッテに勝利を呼び込む鉄壁リリーフ陣 伊東監督は故郷・熊本へ「勇気を与えたい」
守護神・西野ら鉄壁のリリーフ陣を中心に好スタートを切ったロッテ 【写真提供:千葉ロッテマリーンズ】
12球団トップの防御率を誇る救援陣
「リリーフ陣が好成績を残してくれていますね。マウンドに送り出せば抑えてくれるといういいパターンができています。昨シーズンの終盤、負けられない状況の中で、リリーフ陣が頑張ってずっと抑えてくれた。その実績が彼らの自信になっていると思います。今は『打たれない』という強い気持ちでマウンドに上がってくれている。相手チームの打者の目にも、そういう姿が映っているのではないでしょうか」
現在のリリーフ陣の成績を登板数の多い順にみると、以下のとおりとなっている。
益田直也 16試合(16回1/3) 2勝0敗3ホールド2セーブ 防御率1.10
松永昂大 16試合(13回2/3) 1勝0敗3ホールド0セーブ 防御率1.32
西野勇士 15試合(14回2/3) 2勝1敗1ホールド10セーブ 防御率3.68
内竜也 15試合(14回1/3) 3勝0敗9ホールド0セーブ 防御率1.26
藤岡貴裕 13試合(21回1/3) 1勝0敗1ホールド0セーブ 防御率0.42
南昌輝 12試合(15回) 0勝1敗0ホールド0セーブ 防御率1.80
ここまでの38試合で逆転負けしたのは5試合と、リーグで最も少ない。また、逆転勝ちしたのは12試合とリーグで最も多い。先発陣が踏ん張り、リードした状態でバトンを受け取ると、そのまま試合の流れを相手に渡さない。仮に先発陣が崩れても、相手に追加点を許さずに試合の流れを引き戻す。リリーフ陣は、そんな投球を続けている。
伊東監督が「一番象徴的な試合だった」と言うのが、4月13日の東北楽天戦(Koboスタ宮城)だ。
2回に2点を先制したが、その裏に先発のイ・デウンが4四死球と制球を乱して同点に追いつかれてしまう。3対3で迎えた4回には、先頭の松井稼頭央にライトへのソロを許し、勝ち越された。その後、1死二塁となったところで、2番手として藤岡がマウンドへ上がると、6回までを1安打無失点で抑えた。
すると、7回に清田育宏のセンターへのタイムリーで同点に追いつき、さらに8回には中村奨吾の押し出し四球で勝ち越しに成功。7回からは益田、内、西野がそれぞれ1回ずつ無失点に抑え、5対4で逆転勝ちした。
「あの試合では、藤岡が流れを止めてくれて、逆転勝ちした。藤岡の存在は大きいですね」(伊東監督)