古巣愛を超えて勝利に徹したクロップ監督 敵地でのEL第1戦は上々の結果に
素晴らしい結果を残したリバプール
試合はリバプールがオリギのゴールで先制。後半早々に追いつかれたものの、敵地での第1戦のドローは悪くない結果だ 【写真:ロイター/アフロ】
『スカイスポーツ』は、不安定さを懸念されていたママドゥ・サコーとデヤン・ロブレンのセンターバックコンビが「ピエール・エメリク・オーバメヤンを撃退」したことを高く評価した。地元紙『リバプール・エコー』は「リバプールは自信満々にプレーし、クロップ就任後、最も完成したパフォーマンスを見せた」として、エースであるダニエル・スタリッジではなく若いオリギを先発させたこの日のクロップ采配を「マスタークラス」とたたえた。
確かに、苦手とするセットプレーからの失点はお粗末だった。ゾーンディフェンスで小柄なアダム・ララーナをペナルティーボックス内の中央に置き、彼とフンメルスのミスマッチが失点の原因になったことはどのメディアもチクリと指摘していたが、ピッチ外の喧噪(けんそう)に影響されず、世界中が注目した舞台でしっかりと自分流を古巣に見せつけたクロップに対する第1戦の評価はおおむね上々だ。
古巣を倒し、EL優勝へ
かつての教え子、香川真司(左)とあいさつするクロップ 【写真:ロイター/アフロ】
クロップはドルトムントから大きな愛を受け、彼もまたドルトムントを愛してやまないことは確かである。しかし、もしクロップが人生においてドルトムント時代以上の愛をもらうことがないと考えていたとしたら、それは勘違いだ。リバプールでも、彼はすでに特別な存在になりつつある。古巣を倒し、ELのトロフィーを獲得してチームを来季のCLに連れていくことがその第一歩になれば、こんなにも美しいことはない。