柿谷が強い愛着を持つ森島の「8」 C大阪の背番号にまつわるストーリー

前田敏勝
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2人のレジェンドが担った「8」と「20」

約1年半ぶりにC大阪に復帰した柿谷。今季も「8」を身にまとう 【写真:アフロスポーツ】

 セレッソ大阪を象徴する1つの重要なアイテムにもなっている、背番号。その代表格は、ホームゲームでは常に大きな幕が掲げられている、「8」と「20」である。森島寛晃、西澤明訓という、日本代表としても活躍した2人のレジェンドが担ってきたものだ。

 特に、クラブ創成期からC大阪の中心選手として活躍し続け、前身のヤンマーディーゼルサッカー部時代から2008年までの19シーズンの間、チーム一筋でプレーし続けた森島(現チーム統括部フットボールオペレーショングループ)の「8」は、このチームのエースナンバーとなっている。それは森島だけでなく、その後、この番号を引き継いだ香川真司(現ドルトムント)、清武弘嗣(現ハノーファー96)、柿谷曜一朗といった、日本を代表するスタープレーヤーたちの活躍を見ても明らかだ。

 森島は02年に行われた自国開催のワールドカップ(W杯)でC大阪のホーム・大阪長居スタジアム(現ヤンマースタジアム長居)にてグループステージ第3戦のチュニジア戦で「8」をつけてゴールを記録し、日本の勝利(2−0)に貢献した。

 また、C大阪でもピッチを所狭しと走り回るだけでなく、何度も得点に絡み、チームを勝利に導くなど、いくつもの伝説を作り上げてきた。その真摯(しんし)なキャラクターでも愛され続けており、“モリシイズム”こそ、クラブのアイデンティティーのひとつと言っても過言ではない。だからこそ、背番号「8」は重みと、責任、そして覚悟を求められる。

 当の森島自身は「C大阪には、チームをすごく大事にしてくれるサポーターが多い。そういう意味では、サポーターの皆さんの思いが、チームとともに、その番号を大事にしてくれている」と伝統を重んじるサポーターへの感謝を口にする。さらに「(後に続いた)選手それぞれが(8を)つけたなかで、思いを持ってプレーしてくれているし、みんなが頑張っていると思います」と後輩たちの奮闘にも目を細める。
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