次代へとリレーされる中田英寿の7 湘南の背番号にまつわるストーリー

隈元大吾
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「7・HIDEゲート」の存在

中田英寿(右)がつけた背番号7は次代へとリレーされ、現在は大竹洋平が背負っている 【(C)J.LEAGUE PHOTOS】

 湘南ベルマーレのホーム、Shonan BMW スタジアム平塚のホーム側バックスタンドの7ゲートの柱には石碑が埋め込まれている。「7 HIDE」と刻まれているそれは、中田英寿がベルマーレ平塚時代に着用していたユニホームの背中を模したもので、J2を舞台に戦う2000年代初頭に作られた。当時、サポーターのもっとも熱狂的な応援エリアに位置した7ゲートは以来、ベルマーレから巣立ち世界で活躍するクラブの誇りにちなみ、「7・HIDEゲート」と呼ばれるようになった。

「7」はその後、松川友明や鈴木良和、佐藤悠介らに受け継がれ、近年ではクラブの11年ぶりのJ1復帰に貢献した寺川能人や在籍中に韓国代表に選ばれた韓国栄(ハン・グギョン)、そして現在はゴール前のアイデアに秀でる大竹洋平が背負っている。中田をはじめとするクラブ史を彩る選手たちの背番号は、たとえばそんなふうに次代へとリレーされながらいまに至る。

 背番号に何がしかの意味を忍ばせている選手は少なくない。例えば今季加入した端戸仁の「17」との縁は、振り返ればU−17日本代表に選ばれた高校時代までさかのぼれるという。

「中学まではプロになりたいとはそんなに思っていなかったんですけれど、アジアユースで優勝し、人生でいちばんの喜びをサッカーで味わい、プロを強く意識するようになりました。そのときつけていたのが17だったので、少なからず思い入れがあります」

 同じく今季加入の奈良輪雄太は、SAGAWA SHIGA FC時代から慣れ親しむ「24」について、「自分がいちばん伸びたと思っているSAGAWAでの3年間につけた背番号」と愛着を口にした。
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著者プロフィール

湘南ベルマーレを中心に取材・執筆。クラブオフィシャルの刊行物をはじめ、サッカー専門誌や一般誌等に幅広く寄稿。

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