富山第一の伝統「ダイヤモンド・ナイン」 9つの言葉を胸に2年ぶりの日本一を誓う

中田徹

9つの言葉それぞれに意味がある

 9つの言葉ひとつひとつを、富山第一の選手たちはどのように実行しているのだろうか。

「[規律]なら学校のトイレ掃除、ゴミ拾いなどをする。[尊敬]というのは学校の先生や地域の方が自分たちのサッカー部に力を貸し、支えてくれています。先輩、OBの方々も自分たちにエールを送ってくれています。そういう意味を込めて、『尊敬して頑張っていこう』ということになりました。9つの言葉それぞれに意味があります。僕が一番大事にしているのは[規律]。[勝利]も大事なのですが、 ピッチに出ると[責任]も問われるので、[規律]は本当に大事です」(早川)

 一見、9つの言葉は抽象的だが、選手たちはプレゼンテーションし議論を深めながら、最後は選挙に問うことによって具体的な意図を持った言葉に変えている。

「一番上に[勝利]を置いたことによって、そのために何をやらなければならないか、選手たちが考えるようになった。それが勝利につながっている。富山県の皆さんも2年前の優勝は頭に焼き付いていると思う。県民の皆さんの思いを僕たちも感じている。そういう意味で、僕たちも日本一になりたいという思いが強いです」(早川)

 富山第一は1月3日、3回戦で矢板中央(栃木)と対戦する。

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著者プロフィール

1966年生まれ。転勤族だったため、住む先々の土地でサッカーを楽しむことが基本姿勢。86年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会を23試合観戦したことでサッカー観を養い、市井(しせい)の立場から“日常の中のサッカー”を語り続けている。W杯やユーロ(欧州選手権)をはじめオランダリーグ、ベルギーリーグ、ドイツ・ブンデスリーガなどを現地取材、リポートしている

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