受け継がれる森、野村、仰木の遺産 ビジュアルで指導者の出身球団を考察
【ベースボール・タイムズ】
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その一方で、ともに新監督を迎えた伝統球団の巨人と阪神は、“生え抜き”と“外様”が、ほぼ半々の割合でミックスされている。ただ、“外様”の中には、巨人では豊田清投手コーチ、阪神では片岡篤史打撃コーチといったように、現役途中に移籍加入した“半外様”のコーチも多くいる。その豊富な経験を元にした指導が期待される。
その他、中日は谷繁元信監督の球歴を反映するようにDeNA(横浜)出身者を重用。そのDeNAは、ソフトバンクと並んで最多タイの9球団から人材をかき集めた。外国人監督の下、まずは首脳陣の意思疎通が重要になるだろう。
随分薄れいている元巨人の肩書き
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さまざまな理由があるだろうが、統計から言えることは、仰木彬氏、森祇晶氏、野村克也氏の下で学んだ選手たちが、その後、監督、コーチとして手腕を発揮しているということ。また、広島、日本ハム出身者にも高いコーチ適性がうかがえる。その一方で、阪神出身者が10人(2球団)と、その少なさが目立つ。また、巨人出身者も17人(5球団)と下から数えた方が早い。“元巨人”という肩書きが引退後も重用された時代が長く続いたが、その傾向は随分と薄れていると言える。
ファンからすれば、応援していた選手が、引退後も監督、コーチとして贔屓チームに残るのは非常にうれしく、感慨深いものだ。しかし、単なる「お友達内閣」ではチームは強くならない。選手だけでなく、監督、コーチの関係性、表情を見ながら1年を過ごすのも、一つの楽しみ方だろう。
(文:三和直樹、グラフィックデザイン:山崎理美)