アジア6連覇は「宿命」と安藤監督 侍ジャパン社会人代表が会見

高木遊

多幡「これまでとは違う日本代表が見せられる」

長らく主将として代表チームを支えた多幡。今回も主軸としての活躍が期待されている 【撮影:高木遊】

――長らく代表で主将も務め、国際試合の経験も豊富ですが、今回の自らの役割はどのようにお考えですか?

多幡 まず選手としてプレーをしっかりしていきたいですし、3年間、日本代表で主将を務めさせていただいたので、その経験を貴美男に伝えていけたらと思います。また、以前に安藤さんとはHondaの監督と選手として戦っていますので、どういう野球をしたいのかは、すべて把握しておりますので、そうしたことの浸透を責任を持ってやっていきたいです。

――安藤監督のやりたい野球とはどんなことでしょうか?

多幡 一つひとつの、“1”ということを常々仰っていました。1つのプレー、一球一打にその一瞬にすべてをかけて、1番になるということだと思います。

――自身5回目となるアジアの大会出場ですが、国際試合で大事なものはございますか?

多幡 まず一つ目は環境に対する適応・対応といったものが大切なのではないかと思います。その対応をしていく中で、たくましさや厳しさだったり、強さだったりを選手個々が身につけて、力を発揮することが大事だと思います。

――今回のチームの特色や強みはどんなところでしょうか?

多幡 野球は相手との戦いで、自分たちが強いと思っても、相手が上回ることもありますので、一概には言えません。ですが、今年の代表は若い選手が数多く入っています。そうした選手たちが勢いを持って、ベテランにも火をつけてくれるかなと期待していますので、これまでの代表とは違う日本代表が見せられるのかなと思います。

――個人として、チームとしての目標をお聞かせください。

多幡 6連覇は懸かっていますが、一戦一戦が大事だと思っています。一つひとつのプレーから、日本代表の責任を持って全力で戦います。

山岡「金メダルを取りたい」

来年のドラフト1位候補でもある山岡。初めて3つのカテゴリーで日本代表のユニホームを着た選手となる 【撮影:高木遊】

――U−18侍ジャパンの西谷監督から「日本を引っ張っていく選手として頑張ってほしい」というメッセージをいただいたのですが、それを聞いて今どんな思いですか?

山岡 選んでいただき光栄ですし、日本を代表する投手、侍ジャパントップチームの投手になるための通過点として頑張っていきたいです。

――今の状態はいかがでしょうか?

山岡 ここのところ、あまり調子が良くなかったのですが、だいぶ自分自身でも納得いくボールが投げられるようになってきたので、台湾では良い投球ができるのではないかと思います。

――U−18、U−21、そして今回、社会人と初めて3つのカテゴリーでユニホームを着る選手になるわけですが、そのユニホームの重みはどのように感じますか?

山岡 重みというより、選ばれたことが光栄ですし、どのカテゴリーの代表に選ばれても自分のやることは変わりませんので、変わらずやっていこうと思います。

――過去2回の代表経験では、とも準優勝ということで、優勝に懸ける気持ちは強いですか?

山岡 次はやはり金メダルを取りたいと強く思っているので、優勝します。

――各カテゴリーで侍ジャパンとして代表チームが作られ、目標が明確になってきたと思うのですが、山岡投手の中で変化はありますか?

山岡 自分自身が引っ張っていく気持ちを芽生えさせてくれたというのは感じますね。

――優勝するためにやるべきことや意気込みを教えてください。

山岡 6連覇が懸かっているので、先発でも抑えでも、行けと言われたらいつでも行けるように準備していきたいです。

U−18、U−21経験者・山岡「全カテゴリーでユニ着たい」

 以下は質疑応答でのコメント。

――多幡選手に伺いたいのですが、所属するHondaではコーチ兼任になり、代表では選手と監督をつなぐ役割もあると思います。意識の変化はございますか?

多幡 今年からチームでコーチ兼任という形でやらせてもらっていますが、まずは第一に選手として活躍することでが大切だと思います。まずはその姿で選手を引っ張っていくことが大事だと思ってやっています。代表でも3年間、主将をやってきたので、他の選手とは違う目線で見えることもありますので、そうしたことを貴美男にしっかり伝えていきたいです。

――山岡投手に聞きたいのですが、3年続けてJAPANのユニホームを着ることについてはどのようなお気持ちですか?

山岡 全チームのカテゴリーのユニホームを着ていきたいですし、それぞれで優勝に貢献していけるような投球をしていきたいです。また、毎年選んでいただくことで、前年以上の結果を出さなければいけないという、(自分に)プレッシャーをかけて頑張っています。

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著者プロフィール

1988年、東京都生まれ。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。関東を中心に全国各地の大学野球を精力的に取材。中学、高校、社会人などアマチュア野球全般やラグビーなども取材領域とする。

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