天龍、11.15引退試合はオカダと対戦「自分のやりたいことをやる」
鶴田選手とはもうやりたくない(笑)
全日本時代のジャンボ鶴田選手との潰し合いが思い出に残っているという天龍。ただし、「今はやりたくないですね。あの若さだからできた」とのこと 【スポーツナビ】
振り返れば、長いようで、短くて、腹いっぱいの幸せな格闘技人生でした。これからは何やるかわからないですが、精一杯人生を生き抜いていきたいと思います
――プロレス人生を振り返ってみて?
相撲からプロレスに転向して最初はなじめない私がいたんですけど、最初は全日本プロレスにいて相撲出身の先輩方に助けていただいて、また兄貴的存在で親しく接してくださった鶴田選手とか、レスラー仲間に恵まれた感じで生き抜いてきたのが正直なところです。
――記憶にある試合は?
いつも言っているんですけど、鶴田選手との一連の潰すか、潰されるかの試合と、あと東京ドームでやったランディ・サベージとの一戦は、僕自身のプロレスの違う面を覚醒させてくれた試合だったと思います。
――鶴田選手がご存命だったらまた試合をしたい?
いや、もうやりたくないです(笑)。あの若さだったから、あれだけの死闘が繰り返されたんだと思います。
――あらためて引退の決断はいつ?
最近は試合終わって帰るときに、今天龍プロジェクト代表をやっている(島田)紋奈代表に八つ当たりの繰り返しでした。ことしの正月に家内が大病して、天龍源一郎が元気なうちにしか彼女を支えていけないなという気持ちが芽生えて、もうそろそろ天龍源一郎は腹いっぱいプロレスをやらせてもらったし、これからは俺が恩返ししなければいけないな、と思ったのがきっかけです。
――ゆかりの深い両国での試合になるが?
何回か両国国技館さんにお願いしたときに、申し込みの順番があってかなり厳しいと言われていましたけど、ある日突然11月15日の日曜日が空きましたよと言っていただきまして、それは日本相撲協会、両国国技館の関係者の方たちには感謝しています。
相撲でやれなかった引退相撲を、形は違うけど、相手も平幕三段目みたいなあんちゃんだけど、そこで思いの丈をぶつけたいと思います。
にぎやかな引退興行にしたい
「お客さんに喜んでもらえる引退興行にしたい」と語った天龍 【スポーツナビ】
今は本当に何も考えています。うちのかみさんも元気になって一緒に昔話でも語れたらいいな、というのが小さな楽しみです。
――プロレス界にはかかわらない?
僕はプロレスが誰よりも一番好きだという自負はしていますけど、まぁ……60歳以上の割引券があるんだったら参加させていただきます(笑)。
――天龍プロジェクトはどうなる?
(島田代表)終わりです。
――ファンへのメッセージは?
僕は相撲からプロレスに転向したときに、同じ格闘技のスポーツで相撲で応援してくれた人たちも天龍源一郎を応援してくれるんだろうなと思ってきましたが、あにはからんやプロレスに転向した途端に「何でプロレスに行くんだよ」という言葉を浴びせられて、そこからのスタートでした。
その頃はレスラー全体が世間と戦っているような状態で、人一倍強く、人一倍練習して、という目標のもとに戦ってきたと思います。これからのレスラーの選手たちも、そのとき気持ちを忘れずに、リングの中でシビアですごい戦いを提供していってほしいと思います。
それと天龍源一郎のような、こんな不器用でぶさいくなレスラーをずっと応援してくださったファンには感謝の一言です。
(記者からの質問)
――今回、これだけのレスラーらが会見に向けて集まってくれたが?
僕が1回しか顔出してないところもありますし、うちの会場で顔を合わせただけの人もいますけど、これだけこの会見に勢ぞろいしてくれたことには感謝しています。ありがたいことです。
――どんな引退興行にしたい?
にぎやかな、ごちゃごちゃの、お客さんが喜んでくれればいいなと思うのが第一です。
諏訪魔、天龍の反骨精神を受け継ぐ
諏訪魔、グレート小鹿ら引退試合に参戦する選手たちもこの日の会見に出席。天龍へメッセージを送った 【スポーツナビ】
■グレート小鹿「引退を聞いてただ、ただ寂しかった」
引退のニュースを聞き、ただ寂しくなりました。本人が決めたことであり、大相撲であれほどきつい稽古をし、またプロレスのリングではいろいろ苦労されたと思います。ただ自分に言わせれば、昭和のにおい、香りを持った選手が1人またいなくなる…ただ、ただ寂しい。まだ、あと引退まで少しあるので、日本全国津々浦々いろいろなところで、プロレスファンに技術を見せてくれると思うし、最終の11月15日の両国国技館では最大限のパフォーマンスをしてくれると僕は確信しています。ただ、これからも一プロレスファンとして眺めてもらっていいはいい、悪いは悪いと一言辛口でコメントをいただければ、まだこれからリングに掛ける若い選手の励みとなり、また努力する力になると思いますので、11月15日に「はい、さようなら」と以降雲隠れして、どこ行ったんだよとならないようにしてほしいと思います。
■諏訪魔「引退興行では大暴れしたい」
天龍さんの引退の試合に自分自身も協力したいということで、大暴れしたいと思っています。天龍さんから常日頃プロレスを見てもらえて、アドバイスをいただいて感謝しています。最後の引退試合は、自分自身もファンの頃から天龍さんに憧れていたし、天龍さんの反骨精神を自分自身もこれからもっと高めていきたいと思うし、最後の両国大会では反骨精神を継いで、もっとファンを広げていけるような激しいプロレスをしていきたいと思います。
■フジ「天龍さんが面白がってくれたのが僕のエネルギー」
この場にいられることを光栄に思っています。昔のFMWの頃からお付き合いさせていただいて、的確なアドバイスをいただきました。天龍さんが僕のちゃらちゃらしたレスリングスタイルを評価していただいているかどうかは分かりませんが、面白がってくれていますので、それが僕のエネルギーになっています。最後まで天龍さんのファイトを目に焼き付けたいと思います。
■北原「引退まで一生懸命大将をサポートする」
(※9月2日の天龍プロジェクトで現役復帰)寂しい気持ちでいっぱいです。SRS、WAR28年間大将にくっついてきたんですけど、ことしの2月に引退されることを発表して、自分は公私共にお世話になってきましたし、感謝しても本当に足りないぐらいお世話になったと思っています。この半年間、大将がリングに上がるときにご一緒させていただきました。自分も復帰しまして、大将が引退するまで一生懸命サポートして、大将が格好良く引退していただけるように僕も見守っていきたいと思います。
■小川良成「長い間お疲れ様でした」
天龍さん、長い間お疲れ様でした。以上です。