V8王者・山中がバンタム級頂上決戦へ=9月のボクシング見どころ
亀田和がマクドネルと再戦
亀田和毅はWBA世界バンタム級“レギュラー”王者ジェイミー・マクドネルと今年5月以来の再戦に挑む 【写真は共同】
再戦では初戦の教訓を生かしたほうがより優位に立つ。ダウンシーン以外は両者ともに山場を演出できず、明確にポイントをアピールできなかったというのが率直な印象。和毅としては持ち前のハンドスピードの速いパンチの中に、いかに効果的なダメージングブローを織り交ぜられるかがカギとなるだろう。和毅は6月下旬から渡米。契約する“強力代理人”アル・ヘイモン氏のアドバイスでトレーナー陣を一新し、現地でトレーニングを重ねた。初戦を踏まえても和毅が2本目のベルトを巻く可能性は高いと見るが、和毅のボクシングに何がプラスされ、何が修正されたのかも楽しみなところである。また、アンダーカードでは次兄の亀田大毅(日本/29勝18KO4敗)が1年9カ月ぶりの再起戦を行う予定になっている。
3階級制覇の井岡がフライ級V1戦
4月に悲願の3階級制覇を成し遂げたWBA世界フライ級王者・井岡一翔が同級10位のロベルト・ドミンゴ・ソーサ相手と初防衛戦 【写真は共同】
高山vs.原のミニマム級新旧対決
ボクシング主要4団体の王者となったベテラン高山勝成が若手のホープ原隆二とのミニマム級新旧対決を行う 【写真は共同】
また、同じリングでは世界主要4団体でランク入りしている石田匠(井岡/19勝10KO)が、木村隼人(ワタナベ/23勝15KO7敗)を迎え撃つ日本スーパーフライ級タイトルマッチも行われる。国体(ジュニア)王者からプロ転向し、全勝を続ける石田に対し、16歳のときからタイでプロキャリアを積み、その後も韓国、フィリピンを拠点に活動した異色の経歴を持つ木村。韓国時代は韓国スーパーフライ級王座、WBOアジア・パシフィック暫定同級王座を獲得しているが、日本王座挑戦はこれが初めて。世界を見据える正統派ボクサーの石田と奔放なボクシングを展開する木村の顔合わせも興味深い。
京都で大森、徳永が日本王座戦
14戦14勝9KOの日本バンタム級王者・大森将平が高校の先輩である向井寛史を迎え撃つ 【写真は共同】
また、この日は大森と同門で同じく4月に王座決定戦を制し、日本ライト級王者となった徳永幸大(ウォズ/15勝10KO2敗)が同級1位の鈴木悠平(真正/16勝12KO4敗)の挑戦を受ける初防衛も行われる。勢いに乗る長身パンチャーの徳永に対し、3度目の日本タイトル挑戦に懸ける鈴木の思いも強いはずで白熱した試合になりそう。古都で行われる日本タイトルマッチは1983年1月以来、2度目。そのときもダブルタイトル戦だったが、地元のジムに所属する王者が揃い踏みするのは史上初めてとなる。