監督は9回、小笠原に代打を考えていた 東海大相模の優勝は“動いた”結果
投打がかみ合った仙台育英
仙台育英は粘った末に1番・佐藤将が3点適時三塁打を放ち同点に追いつき、流れは来たかに見えた 【写真は共同】
「あの粘り……鳥肌が立ちましたね。2点差以内で後半にいかないと苦しいと思っていましたが、あの三塁打で一気にいけるかな、と感じた」(佐々木監督)
仙台育英も東海大相模同様、打線のつながりには目を見張るものがあった。明豊(大分)との初戦は、初回に一挙5点。滝川二(兵庫)との2回戦も、5回に4点。秋田商(秋田)との準々決勝は5回に3点、早稲田実(西東京)との準決勝は3、4回に集中打で7点。宮城大会決勝から覚醒したエース佐藤世那と打線が、がっちりかみ合った。
東北勢8校目の挑戦も優勝ならず……
仙台育英にとっては89年以来2度目、春も含めれば3度目の決勝はまたも敗戦となった。東北勢悲願の初優勝は、夏8校目の決勝進出もお預けで、「秋田中が第1回の決勝で敗れ、100周年でウチが勝って新しい世紀を迎えられればと思ったんですが」と佐々木監督。だが、ここ5年で春夏合計4回の準優勝と、充実の目覚ましい東北勢のことだ。高校野球の新世紀で、早いうちに大旗を手にするような気がする。