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6キロの直線「ユノディエール」を体験
ル・マンの風 現地レポートVol.3

名物ストレート、最高速407キロ

ル・マンの名物「ユノディエール」と呼ばれているストレート。一般道なので、このように規制前には走行できる
ル・マンの名物「ユノディエール」と呼ばれているストレート。一般道なので、このように規制前には走行できる【田口浩次】

 ル・マン24時間レースが“世界三大レース”のひとつに数えられるようになった大きな理由に、コース全長13.629キロのうち、半分近くを占める「ユノディエール」と呼ばれる長いストレートがある。約6キロある直線で、現在は安全のため2キロごとにシケインが設けられているが、それは1990年からのこと。その前は6キロを、時間にして最高峰クラスで約1分、アクセル全開が可能であった。まさに他に類を見ないサーキットレイアウトだったのだ。ちなみに、最高速は86年にセカテバ・プジョーというチームが記録した時速407キロ。この記録はストレートが2キロごとに分割される以前のもので、いまだに破られていない。


 そんなユノディエールと呼ばれる直線は、普段は一般公道なので、普通に誰でも走ることができる。しかも、このル・マン24時間レース時期になると、途中に設けられたシケイン部分の縁石(コース内側や外側にある白と赤に塗られているガイド部分。ル・マン24時間レースでは、この縁石部分が青と黄に塗られている)などの上に立ち、記念撮影もできる。もしクルマで通行するなら、ぜひとも楽しみたいスポットだ。

ユノディエール途中に作られた青と黄に塗られた真新しい縁石
ユノディエール途中に作られた青と黄に塗られた真新しい縁石【田口浩次】

 ドライバーたちがコースを走行するのは水曜日からで、火曜日はサインのためにピットへ行く程度。他には、コースを実際にチェックしたり、エンジニアたちと打ち合わせを行う。なので、火曜日にレンタカーやタクシーでコースを回れば、ドライバーたちの度胸が試される、ユノディエールのすごさを目の当たりにすることができる。


 我々も今回チーム関係者に案内してもらい、ユノディエールをクルマで走ってみた。シケイン部分では縁石にタバコを置いて、その高さをチェックすることもできた。我々が楽しんでいる間にも、レンタカーでやってきたファンが同じように記念写真を撮っていたので、どうやらこれもル・マンならではの、お約束の楽しみ方のようだ。

火曜日の楽しみはピットウオーク

火曜日はチケットの種類に関係なくピットウォークが楽しめる
火曜日はチケットの種類に関係なくピットウォークが楽しめる【田口浩次】

 その後、サーキットに入ったのだが、イベントブースはまだ設置の準備中で、実際に完成して機能しているのは、パドック(チーム関係者が仕事をするスペース)だけだった。このパドック内もF1や日本のスーパーGTとは随分と雰囲気が違っていて、多くのチームがトラスと呼ばれているコンサートなどで仕様する金属製のパイプを組み立てて大きな壁を作り、そこにチームのイメージとなる装飾を施している。また、ホスピタリティーと呼ばれるチームスタッフの休憩施設は、それぞれの自動車メーカーやチームのコンセプトが具現化されている。例えば、アウディは自前の建物を持ち込んだかのような豪華な施設、ポルシェは世界各国にあるディーラーを彷彿させるデザイン。こうした部分にもル・マン独特の雰囲気が感じられる。


 そしてもうひとつ、火曜日ならではの楽しみが「ピットウオーク」だ。この日ばかりはチケットの値段や種類に関係なく、誰もがピットレーンに入ることができ、ドライバーたちのサインまでもらえる。このピットウオークと呼ばれるサービスは、F1や日本のスーパーGTでも行われているのだが、他のレースと違って見えるのが、参加する人々の服装である。好きなレーシングチームの格好を真似している人は非常に少なく、そのほとんどが一般の服装だった。つまり、熱烈なレースファンから、ル・マンに住んでいる人まで、祭りの一環として、ドライバーたちと触れ合う機会としてピットウオークを楽しんでいる。

普段着の人がほとんどなので、ユニホーム姿のチームスタッフは目立つ。応援グッズも飛ぶような人気ぶり
普段着の人がほとんどなので、ユニホーム姿のチームスタッフは目立つ。応援グッズも飛ぶような人気ぶり【田口浩次】

 さらに言えば、ファン向けに配布している関係者はユニホーム姿なので、関係者かどうかひと目で見分けがつく。誰もがユニホーム姿のスタッフを見つけると、配布してくれる応援グッズをうれしそうに受け取っていた。


 現地では、10日の水曜日から、いよいよ走行がスタートする。引き続き、ルマンならではの楽しみ方、その魅力を探っていきたい。

田口浩次

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