宮市亮が取り戻したメンタリティー 13試合ぶりの先発復帰に「よっしゃー」
久しぶりのトップチーム出場
4日のPSV戦で13試合ぶりのトップチーム出場を果たした宮市 【Getty Images】
昨年夏、移籍市場の締め切りギリギリにアーセナルからトゥエンテに期限付き移籍した宮市は、フェイエノールト時代の活躍もあって、オランダで高い期待を集めていた。しかし、けがによるブランクは大きかった。宮市は第5節のゴーアヘッド・イーグルス戦(2−1)から7試合連続でリーグ戦出場を果たしたものの、ゴールもアシストもなく結果を残せずじまい。11月1日のヘーレンフェーン戦(2−0)では弱気なプレーが目立ち、66分でベンチに退いた。この時は本人も「お客さんに失礼なプレーをした。前半で代えられても仕方がなかった」と下を向いた。
その後、宮市は12月14日のPSV戦(0−2)で8分間だけトップチームでプレーしたものの、主戦場はオランダ2部リーグを戦うトゥエンテ・リザーブチーム(ヨング・トゥエンテ)になった。宮市にとって、今回のPSV戦は前回のアウェーでの同カード以来、13試合ぶりのトップチーム出場だった。
明らかだったPSVとの差
「今日の朝は8時半ぐらいに起きちゃって、試合が(夜8時45分キックオフと)遅いから、『全然時間が経たないなぁ、今日試合かぁ』と、小学生みたいにウキウキしていました」
こうして迎えたPSV戦。左ウイングを務めた宮市は開始4分、サイドからカットインしてシュートを放つも、これはGKジュルーン・ズート正面へ。17分にも同じようにサイドから切り込んだが、最後はドリブルのタッチが大きくなり、PSVの右サイドバック、ジョシュア・ブレネットに防がれた。4カ月前の弱気な姿はもうない。21分、宮市の蹴ったCKは、味方が強烈なボレーで合わせたが、ズートに防がれたのはチームにとってもツキがなかった。
しかし、今回のトゥエンテは2人のセンターバックが18歳という“Bチーム”。ヨアヒム・アンデルセンはこれが4試合目、ペート・バイエンに至ってはこの試合がトップチームのデビューマッチだった。首位を快走するPSVとの差は明らかで、29分にルーク・デ・ヨングに先制弾を許すと、前半のうちに3点を奪われた。
大差がついても熱い応援を送るサポーターの前で、意地を見せたいトゥエンテ・イレブンは後半、果敢に攻める姿勢を見せた。宮市は47分、ゴールエリア内でフリーになるチャンスがあったが、シュートがミートせず、好機を逸して天を仰いだ。63分からは「一回もやったことがなかったので驚いた」というセンターFWのポジションにコンバート。そこから上手く左へ流れて攻撃に絡んだが、89分には疲労から足がもつれてボールを失った。
終わってみれば、スコアボードには“0−5”という数字が並ぶ完敗だった。「インパクトを残せなかった」と宮市は悔しそうに語った。