【K-1】武尊「最短記録で55kg王者になる」=60kg王者・卜部功也「KOがテーマ」

K-1実行委員会

減量しんどくても順調な仕上がり

−58kg級Krush王者・武尊がK−1の−55kg初代王座決定トーナメントに参戦。優勝までの3試合で全試合KO決着、最短記録での王座奪取を宣言 【(C)M-1 Sports Media】

「K−1 WORLD GP 2015〜−55kg初代王座決定トーナメント〜」(4月19日/東京・国立代々木競技場第二体育館)のトーナメント1回戦でアレクサンダー・プリリップと対戦する武尊、スーパーファイトでハビエル・エルナンデスと対戦するK−1 WORLD GP−60kg初代王者・卜部功也が3日、東京・町田のK−1ジムDRAGONで公開練習を行った。

 昨年11月の代々木大会で大雅をバックブロー一発でマットに沈め、鮮烈なK−1デビューを果たした武尊。今大会ではいよいよ−55kg初代王座決定トーナメントに出場し、K−1 WORLD GP−55kg王者のベルトを目指す戦いに挑む。武尊はシャドーボクシングとチームドラゴン渡辺雅和代表とのミット打ちを2分1Rずつ公開。ミット打ちでは体重の乗った右ストレート・右フック、キレのある左フックを叩き込み、調整が順調であることをうかがわせた。

 Krushでは58kgを主戦場にしている武尊は、55kgで戦うために普段より3kg体重を落とさなければならない。昨年11月の試合は2年以上ぶりに55kgまで体重を落とし、「ずっと58kgで戦う体を作っていたので、55kgまで落とすのはしんどかったです」と振り返る。

普段58kgのメリットはパワー

普段は58kgでやっている分、55kg級ではパンチの威力に手応えを感じている 【(C)M-1 Sports Media】

 2.6「Krush.51」でKrush−58kg級王者としての防衛戦をクリアした武尊は、K−1参戦に向けて通常体重も63〜64kgにキープ。いつもは試合後に地元・鳥取まで勝利報告のために帰省するのだが、今回は東京に残ったまま「試合が終わってすぐ練習を再開して、K−1を見据えて55kgで戦う体を作ってきました。11月の減量がきつかったことを踏まえて、ずっと節制を続けていたので、前回と比べると全然調子はいいです」と緻密な減量&調整を続けている。

 もちろん58kgで戦っていることでのメリットもある。「トーナメントはパンチが有利。58kgのパワーが落ちないように気を使っているので、58kgのパワーを出せる体に仕上がっています」とパンチの重さには手応え十分で「1日3試合を戦うためにずっと走り込みを続けています。3試合ともフルラウンドにはならないと思いますが、そのつもりでスタミナをつけています。いつもより体重が軽くて無駄な重さがない分、スタミナはありますね」とスタミナ面の向上も感じている。

バチバチの打ち合いで全試合KO宣言

「全試合KOで優勝するつもりなので、最初からバチバチに倒しに行きます」と初っ端からエンジン全開での戦いを誓った 【(C)M-1 Sports Media】

 1回戦で対戦するプリリップは“ロシアの速射砲”と呼ばれる55kg屈指のハードパンチャー。2013年8月のKrush広島大会ではISKA世界バンタム級タイトルマッチで王者・寺戸伸近から2度のダウンを奪ってKO寸前まで追い込んでいる。トーナメント初戦で危険な相手を迎え撃つ武尊だが「向こうもガンガン来るし、僕もそのタイプなので楽しみですね。ものすごい打ち合いになると思います」とニヤリ。「僕はいつも通りに行きます」とトーナメント用に戦い方を変えるつもりはなく「よく僕はトーナメント向きじゃないと言われるけど、倒してしまえばそこで終わり。全試合KOで優勝するつもりなので、最初からバチバチに倒しに行きます」と初っ端からエンジン全開で倒しに行くつもりだ。

 武尊は準決勝で対戦経験のない瀧谷渉太、決勝で外国人選手との対戦を希望しているが、それは「寺戸選手と大雅選手には勝っているので、瀧谷選手に勝てば日本人を全員コンプリートできる。それにKO負けしていない相手をKOするのがモチベーションで楽しみ」だから。「瀧谷選手がKO負けしたところを見たことがないので、それが出来たらうれしいですね。瀧谷選手はちょこちょこ動き回るイメージがあるので、それを捕まえてボコボコにします。また僕はずっと世界の戦いたいという気持ちが昔からあるので、ヨーロッパの選手を倒すのも楽しみです」とキャッチフレーズでもある“ナチュラル・ボーン・キラー”(生まれながらの壊し屋)ぶりを垣間見せた。

人生をかけて世界ベルトを獲る

 今大会は−55kg初代王座決定トーナメント以外にもスーパーファイトで注目カードが続々と組まれている。デビュー当時から「相手にも負けたくないし、他の選手にも負けたくない。誰よりも自分が輝くつもりで戦ってきた」という武尊は「確かにスーパーファイトも豪華だけど、最後は僕が全部持っていきます」と主役は俺だと言わんばかり。

「トーナメントが決まった時から優勝すると決めている。Krushで58kgのベルトを獲った時以上に人生をかけて追い込んでいます。この大会で身体がボロボロになって限界になってもいいくらいの気持ちです。今回も人生をかけてK−1の世界一のベルトを獲りに行く」とK−1王者への覚悟を語った。

 会見の最後、全試合KO優勝を掲げている武尊は「トーナメント3試合の合計で過去最短記録を超えます!」と宣言。2009年の「K−1 WORLD GP 2009 FINAL」でセーム・シュルトが打ち立てたトーナメント3試合の合計5分53秒という記録をも塗り替えるつもりだ。K−1史上最速の階級で、K−1史上最短記録王者の誕生なるか!?

次ページは卜部功の公開練習リポート

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