【K-1】武尊「最短記録で55kg王者になる」=60kg王者・卜部功也「KOがテーマ」
ベルトを巻いて一層強くなった探究心
ことし1月に−60kg初代王者となった卜部功也。王者になっても気が緩むこともなく、強さへの探究心ともっとお客を魅了したいとさらなる向上心がわいている 【(C)M-1 Sports Media】
“事実上の決勝戦”とも言われる一戦を前に功也は公開練習で絶好調ぶりをアピールする。2分1Rのシャドーボクシングでスピーディでキレのある動きを見せると、チームドラゴン渡辺雅和代表とのミット打ちでは追い込み中とは思えない軽やかな動きでシャープなパンチを披露。「コンディションはばっちりでいいトレーニングが出来ています。追い込みの終盤でだんだんと疲労がたまっていますが、今は元気です。(疲れが抜ければ)もっと動けると思います」と動きの良さを感じている。
念願のK−1王者となった功也だが、その余韻に浸ることはなかった。トーナメント後、すぐにロードワークを再開し、「昔は試合後にリバウンドして体が重かったけど、今回は動けるようにウエイトをコントロールして、いつでも追い込み練習をスタート出来るようにしていました」。むしろベルトを巻いたことがファイターとして気を引き締めるきっかけになり、「トーナメントで優勝したからといって試合内容には満足していないし、ベルトを巻いても満足していない。どうやったらもっと強くなれるかを考えて、どんどん強くなることに貪欲になっています。全然調子に乗ることもないし、逆に気が引き締まって心身ともにいい状態です」と強さへの探究心はより一層強くなった。
もちろん王者に求められるのは強さだけではない。功也自身、強さの追求と同時に「もっとお客さんを魅了したいという気持ちも強いです。もっともっと試合内容も濃くしていかないといけないと思います」と魅せる強さを身につけなければいけないと感じている。
強豪と戦うことは王者の使命
強豪エルナンデスとの対戦となるが、「強い相手と戦うことこそがK−1の魅力であり、そこで圧倒的に勝つことがK−1王者の使命」ときっぱり 【(C)M-1 Sports Media】
しかし功也はエルナンデスのような相手と戦うことこそがK−1の魅力であり、そこで圧倒的に勝つことがK−1王者の使命だという。
「エルナンデスは本当に強い選手だと思います。でもこれが本当の戦いなんじゃないかな、と。中途半端な奴とやってもしょうがないし、強い相手と戦ってどっちが強いかを決めるのが格闘技。だからエルナンデスと戦うことには満足しています。兄は最後の最後にひっくり返して盛り上がる試合をしましたが、僕は圧倒的にエルナンデスに勝つ。それがテーマです。エルナンデスは全体的なバランスがよくて、攻撃も上中下・パンチも蹴りもどれも強い。回転も速くて圧力があります。難しい試合にはなると思いますが、今は自分を信じてトレーニングをしているので、最高のコンディションを整えて、いいパフォーマンスが出来たらいいなと思います」
KOで60kgの魅力を見せる
唯一組まれた60kg級の試合で、60kgこそがK−1で最高の階級であることを見せつける 【(C)M-1 Sports Media】
「やっぱりKOを見せたいですね。今回は倒したいという気持ちが強いです。実際に僕は倒せるだろうと思っていて、それは僕が調子に乗っているわけではなく、自分に気を引き締めて強くなるためのテーマが『KOを見せる』ということ。KOで倒すことは僕を強くするため、自分を輝かせるためのテーマだと思います」
会見では何度も“倒す”ことを強調した功也。K−1 WORLD GP−60kg王者として、これぞK−1という試合を見せることが出来るか!?