地方からの刺客、中央GI勝ちの勝算=ハッピースプリントと吉原、勝負の一戦

netkeiba.com

吉原騎手が騎乗できる奇跡

現行のルール上、金沢所属の吉原が東京大賞典に続きフェブラリーSでも乗れるのは奇跡的なことだ 【netkeiba.com】

 現在のパートナーである吉原寛人騎手は、金沢の所属である。昨年のジャパンダートダービーでは、特例でハッピースプリントに騎乗することが許されたが、本来のルールでは、南関東のダートグレード競走において、他地区の騎手は南関東所属馬に騎乗することが出来ない。

 そしてもう一つ、本来のルールでは、騎手自身の所属競馬場以外の競走馬で、JRAに参戦することは出来ないのだ。今回吉原騎手がハッピースプリントと共にフェブラリーSに挑めるのは、期間限定騎乗で2か月間川崎所属になっているからである。

「ここまで育ててくれた吉原騎手と一緒に行けるのは大きいですね。東京大賞典は期間限定騎乗を前倒ししてくれて、フェブラリーSは期間内なので、馬にとっても人にとってもラッキーでした。今後は交流競走に関しては、吉原騎手が乗れるルールに変えて欲しいです。地方全体が活性化するような、ルール変更の礎になれれば嬉しいですね」

「結果を出して盛り上げたい」

地方馬が勝つことで競馬全体を盛り上げたいと熱く語る森下調教師 【netkeiba.com】

 ハッピースプリントと吉原騎手のコンビがJRAの舞台で実現するというのは、実は奇跡的なことなのである。これまでの歴史の中でも、特出した馬や人の出現により、度々ルール変更が行われて来た。今回のレースで結果を出すことは、競馬界全体への提言にも繋がるのではないだろうか。

「強いメンバーですし、やってみないとわからない部分は多いですが、手応えは感じています。距離はマイル前後がベストですし、川崎記念や東京大賞典よりもこの馬には適した舞台だと思います。たくさんの方に応援していただいて本当に有難いですし、尚更しっかりと期待に応えられる馬に育てていかないと。
 僕自身、地方競馬はもとより競馬全体を盛り上げたい、という気持ちで開業しましたが、5年目という早い時期にこういうチャンスをいただいて、本当に感謝しています。地方から出走する、というだけではなく、結果を出して盛り上げたいです!」

 ハッピースプリントにとっても、吉原騎手にとっても、大きな挑戦となるフェブラリーS。ここまで共に努力して来たことが、夢の舞台でどんな花を咲かせるのだろうか。

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント