タッグV5カズがクルーザー級創設を提言 田中を撃破したKAIが武藤に挑戦表明=W−1

高木裕美

W−1タッグ王座V5を達成したチーム246の近藤とカズ 【花田裕次郎】

 13日のWRESTLE−1「WRESTLE−1 TOUR 2015 WEST SIDE STORY」東京・後楽園ホール大会では、1050人を動員した。
 メインイベントのWRESTLE−1タッグチャンピオンシップでは、初代王者組であるチーム246のカズ・ハヤシ&藤修司組が田中稔&吉岡世起組を下しV5を達成。試合後、カズがクルーザー級の新ベルト「クルーザーディビジョン」の設立を提言した。

敗れた稔はカズとの一騎打ちを要求

カズは「クルーザーの世界を作りたい」とジュニアヘビー級ではなくクルーザー級の冠をつけた新シングル王座の設立を発案 【花田裕次郎】

 パワーとテクニックを見せ付ける王者組に対し、挑戦者組は持ち前の機動力と得意の打撃をフル活用。15分過ぎには吉岡のスワントーンボム、稔のFIREBALLスプラッシュでカズをあと一歩まで追い込むも、チーム246の牙城を崩せず。20分以上に渡る熱戦の末、近藤のキングコングラリアットによるアシストから、カズがWA4、パワープラントとたたみかけて稔を振りきった。

 ベルトを肩にかけたカズはリング上から「クルーザーの世界を作りたい」と、あえてジュニアヘビー級ではなく、クルーザー級の冠をつけた新シングル王座の設立を発案。「どのベルトより上とか下とかではない」と、独自の世界観を築くベルトを、長年のライバル・稔と争っていきたいとハッパをかけた。
 これに対し、稔は敗戦にうなだれながらも、「まずはカズにリベンジ。もう1回カズとやらせてほしい」とタイトルに関係なく、まずは一騎打ちの実現を訴えた。

3度目のシングルで田中に初勝利

3度目のシングルマッチで田中将斗に勝利したKAIはW−1王者・武藤に挑戦をアピール 【花田裕次郎】

 セミファイナルでは、自称WRESTLE−1のエース・KAIがZERO1の田中将斗に悲願の初勝利。3度目のシングル戦にしてようやく夢を果たしたKAIは「やっと自信がついた」とWRESTLE−1チャンピオンシップ王者の武藤敬司に堂々の挑戦表明を叩きつけた。
 これまで船木誠勝、河野真幸といったトップファイターを倒し、真のエースの座を確立してきたKAIは、田中の強烈なエルボーにも一歩も引かず、真っ正面から打ち合っていく。さらに田中の必殺技であるスライディングDを徹底的にかわし、スーパーフライもヒザ剣山でブロックすると、サンダーファイヤーパワーボム、スプラッシュプランチャで3カウントを奪った。
 大歓声の中、「オレの挑戦を受けてください」と武藤へメッセージを送ったKAIは「自分自身をやっと信じることができた。これで吹っ切れた。あとは返事を待つのみ」と、エースとしての使命に燃えた。

ムタ降臨もデスペラードが屈辱黒星

デスペラードの一員として聖地・後楽園に降臨したグレート・ムタ 【花田裕次郎】

 WRESTLE−1チャンピオンシップ王者である武藤敬司の悪の化身グレート・ムタが聖地に降臨。河野真幸&TAJIRIのデスペラードとトリオを結成し、中之上靖文&児玉裕輔&稲葉大樹組と激突した。前の試合の余韻ですでに一触即発状態のリングに悠然と現れたムタは、あいさつ代わりに中之上に緑の毒霧を一閃。さらに稲葉に串刺し式の閃光妖術を打ち込むと、試合終盤ではTAJIRIのグリーンミストとの共演も見せるが、TAJIRIが稲葉に丸め込まれて3カウントを献上。デスペラードが屈辱の黒星を喫する中、再び闇の中へと姿を消した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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