川淵チェアマン「解決できないはずない」 第1回タスクフォース会議 報告記者会見

スポーツナビ

チェアマンに就任した川淵三郎氏(中央)。会見で決意を語った 【写真は共同】

 日本バスケットボール協会(JBA)の改革を行う「JAPAN 2024 TASKFORCE(タスクフォース)」が28日に都内で行われ、会議に参加したFIBA(国際バスケットボール連盟)のパトリック・バウマン事務総長とインゴ・バイス氏、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏が第1回の会議報告記者会見を行った。会見では、タスクフォースのメンバーと、川淵氏とバイス氏がチェアマンを務めることが発表された。

 会見で川淵チェアマンは「バスケ界の改革のために、自分としての全力を捧げたい」と意気込みを語り、「バスケ界の発展を真剣に考えれば、解決できないはずがない」と改革の実施に自信を見せた。

 以下は会見の要旨。

日本バスケ界にとって歴史的な一歩になる

登壇者:
パトリック・バウマン(国際バスケットボール連盟 事務総長)
インゴ・バイス(国際バスケットボール連盟 セントラルボードメンバー)
川淵三郎(公益財団法人 日本サッカー協会 キャプテン・名誉顧問)

バウマン 今日は日本のバスケットボール界にとって、歴史的な一歩になる。これからのバスケ界の新しい未来を描いていく機会にしたいとも思う。今回は本当に多くの素晴らしい方々に、サポートしてもらった。素晴らしいものを作っていけると思っている。まだ最終的にどのようなものができるかは分からないが、必ず良いものになると自信を持って言える。今後の日本バスケ界の成功にとって、素晴らしい試みになる。

 そして今回は川淵氏、バイス氏をチェアマンとして、一緒にやっていけることをうれしく思う。JOC(日本オリンピック委員会)の竹田(恆和)会長や文部科学省(文科省)の下村(博文)大臣といった方々にもサポートをいただき、川淵氏をチェアマンに迎えることができてうれしい。

<JAPAN 2024 TASKFORCEメンバー>

パトリック・バウマン
インゴ・バイス
川淵三郎
青木剛(公益財団法人 日本オリンピック委員会 副会長兼専務理事)
岡崎助一(公益財団法人 日本体育協会 専務理事)
梅野哲雄(公益財団法人 日本バスケットボール協会 会長職務代行)
林親弘(株式会社東芝 バスケットボール部 ブレイブサンダース 部長)
木村達郎(沖縄バスケットボール株式会社 琉球ゴールデンキングス 代表取締役社長)
萩原美樹子(早稲田大学 バスケットボール部 女子部ヘッドコーチ)
中村潔(株式会社電通 執行役員)
境田正樹(四谷番町法律事務所 弁護士)
久保公人(文部科学省 スポーツ・青少年局 局長)

川淵「協会や関係者がどう努力をしていくのか」

川淵 今回13年ぶりにチェアマンになって、何となくうれしいような、うれしくないような感じです。文科省の推薦で、バウマン氏から、チェアマンとしてこの話をまとめてほしいという要請をいただきました。僕も残された人生はあまりありませんけれど、バスケ界の改革のために、自分としての全力を捧げたいと思います。

 Jリーグはスタートする時に、5年間の準備期間がありました。自分が十分に知ったフィールドで、どういうことが難しくて、どこにアプローチしたら良いのか分かっていた。しかし、5年間かかったんです。今回、リオ五輪予選に日本代表チームが出るためのリミットは、6月中ではなく、少なくとも6月の初めです。それまでにこういうビジョンで、こういうトップリーグのあり方で、日本のバスケ界を発展させていくんだという工程表、そしてそういう機縁も設けて、FIBAにそれを提案する。そして、FIBAが認めて、JBAにフィードバックして、実施に移るという段取りを経なければなりません。期間は4カ月ちょっとしかありません。一番の問題は何と言ってもNBLとbjリーグを、どうやって一つのトップリーグにするかということに尽きると思います。

 バウマン氏から要望されている3つのテーマ、「一つのリーグにすること」と、「協会のガバナンス」、そして「日本代表の強化と若手の育成」です。少なくとも、トップリーグをどうやって一つの強力な、夢のあるリーグにしていくか。これが僕に言わせればすべてだと思います。過去6年以上も一つになるためにいろいろと努力し、堂々巡りをしながらも、最終的には結論が出なかった問題です。「そう単純には解決に至らない」と皆さんお思いでしょう。でもそれをやり遂げる。やり遂げなければ五輪予選に出られないんです。プレーヤーズファーストで、選手のために、協会や関係者がどう努力をしていくのか。我慢するところは我慢し、譲るところは譲り、バスケ界の発展を真剣に考えれば、解決できないはずがないと僕は信じています。

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