アギーレが語る日本代表ここまでの手応え リーガとの比較から見える世界との違い

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メッシはキャリアの第2部に入った

アギーレ監督の考えるリーガの魅力とは何か 【画像提供:WOWOW】

――クラシコが日本時間26日(日)午前1時に行われますが、日本の視聴者に説明するとして、クラシコの時期はどのように雰囲気は変わるのでしょうか?

 日本のダービーも緊張感はあるし騒わがしくもあるが、スペインでは15日前から熱くなる。20年前の試合が詳細に取り上げられ、その当時の選手のインタビューが載せられ、メディアもあおり立てファンたちの戦いが始まるのだ。そして試合の日は、火花が散ることになる。

――今シーズンのリオネル・メッシについてはどう感じていますか?

 メッシはすでにある年齢に達し、もう若い選手ではない(現在27歳)。すでに評価もされてきた。トラウマだったアルゼンチン代表でも評価され、キャプテンを務め、重要なプレーヤーとして認識されている。

 すでに可能な限りの記録を更新し、歴史を創り、タイトルや個人の記録も達成してきた。これからはリーダーとしての立場を固めるための第2部に入ったのだ。この高いレベルでの要求はとても強い。維持していくのはとても大変なことだ。

 普通なら頂点に達すると、下降してしまう。優勝して40得点を決めたら、もうそこで“フー”となる。彼のような選手は、常に高いレベルであることが要求される。彼の私生活がどのようなものであるか、私は知らないが、家族と一緒に落ち着いていられるのかもしれない。彼がサッカーにおいてスペインに限らず、世界の舞台で活躍するのを望んでいる。

――ネイマールは日本相手に4得点を決めたわけですが、素晴らしいレベルにあると言えますか? またルイス・スアレスがバルサに溶け込むのに問題はありますか?

 ネイマールと直接戦ったが、4つのゴールは避けられるものだったのかもしれない。スペースを与えてしまったし、オフサイドを取れたかもしれない。ただ確かなのは、彼が絶好調であるということだ。自分の能力に自信を持ってプレーしているし、ドゥンガも彼に自由を与えている。

 ルイス・スアレスの今回のバルサ行きに関しては、私は疑問を持っていない。チームとしての受け皿が完全にあるからだ。彼がシュートを打つためにはボールが必要だ。バルサはたくさんのパスを彼に提供して、彼はゴールを決めるはずだ。

――今季、トニ・クロースとハメス・ロドリゲスが加わった新しいレアル・マドリーをどのように見ていますか?

 シャビ・アロンソの不在を補うことが一番難しいだろう。クロースは一人でアンカーを務めるような、スペシャリストではないからだ。ハメス・ロドリゲスには、さまざまなポジションでプレーできるというオプションがある。それは疑いもないことだ。前線のポジションならどこでも務める能力があるし、(ガレス・)ベイルもいる。

日本の文化や習慣を理解しようと努めている

――文化的に、何か日本でやりたいことはありますか?

 京都に行くという目的は、個人的にもぜひ果たしたいと思っている。とても素晴らしい街だと言われているし、日本の歴史的にとても重要な街だ。書物などにも接して、私が今いるところの文化や習慣を理解しようと努めている。そして日常の中でもいろいろと発見をしているのだ。

――今季、リーガで優勝するのはどこだと思いますか?

 最後まで決着はつかないだろう。一つだけが抜け出して15ポイントの差をつける、あるいは8ポイントとか、そのようなことは起きないだろう。昨季、アトレティコ・マドリーは優勝をカンプ・ノウでのバルサ戦(最終節)で失っていたかもしれなかった。今季も3チームが優勝を争うと思っている。

――メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ネイマール以外で注目している選手はいますか? とても親愛を感じている選手とか?

 アトレティコ・マドリーは昨季、とても激しい戦いを続けた。その中にあって、決してメディアで騒がれることもないが、私はコケに注目している。コケを初めて見たときから、彼は爆発的な成長を見せた。世界的なレベルにまで達したのだ。性格的にはとても素朴で自然だが、今の彼はバイエルン(・ミュンヘン)であろうと(マンチェスター・)ユナイテッドであれ、インテルであれミランであれ活躍するはずだ。

――あなたはリーガで長年、監督を務め、素晴らしい成績を残されました。リーガ・エスパニョーラの魅力とはなんでしょう?

 魅力は何と言っても選手のクオリティーの高さだろう。そして監督のクオリティーの高さ、競争力がとても高いことだ。リーガで通用する監督であれば、どこの国でも通用する。現在リーガとプレミアが最も魅力的だろう。ドイツリーグもいいが、例えばマインツ05といったドイツの5位以内にいるようなチームと比べても、スペインのラージョ、セルタの方がはるかに魅力的である。それらのドイツのチームのスタジアムは満員になるかもしれないが、スペインの試合では何か異なったものを見ることができるのだ。

<了>
 なお、このアギーレ監督の取材は10/25(土)午後4:30〜WOWOWプライムで無料放送される「無料放送!レアルvsバルサ直前SP〜宮本恒靖vs岡田武史、クラシコを斬る〜 アギーレ緊急参戦!」内で中継される。

◆◆◆WOWOW番組情報◆◆◆

★スペインサッカー リーガ・エスパニョーラ
第9節 伝統の一戦クラシコ 「レアル・マドリードvsバルセロナ」
【放送日】10/25(土)深夜0:45[WOWOWライブ]現地より独占生中継!
・現地解説/宮本恒靖 ・スタジオ解説/岡田武史 ・スタジオMC/ヒデ(ペナルティ)

★『まもなくキックオフ!伝統の一戦 クラシコ』
【放送日】10/25(土)深夜0:30[WOWOWライブ]※生中継
・スタジオ解説/岡田武史 ・スタジオMC/ヒデ(ペナルティ)

★『無料放送!レアルvsバルサ直前SP
〜宮本恒靖vs岡田武史、クラシコを斬る〜 アギーレ緊急参戦!』
【放送日】10/25(土)午後4:30〜[WOWOWプライム]
・MC/ヒデ(ペナルティ) ・ゲスト/宮澤ミシェル、フローラン・ダバディ、久慈暁子

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