2024ドラフト候補選手ランキング

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ドラフト中継番組の解説者としてもおなじみの野球ライター・西尾典文氏に「投手」と「野手」をそれぞれ6項目で採点してもらい、その合計点で2024年のドラフト候補ランキング上位30人を選出した。

ランキング上位と解説コラムはスポーツナビアプリのみで見ることができます。

※各項目10点満点、合計60点満点
※項目は横にスクロールします

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解説

野手の目玉、明治大・宗山塁は守備だけでなく打撃も高レベル【写真は共同】

 投手の目玉が金丸夢斗(関西大)なら、野手の目玉は間違いなく宗山塁(明治大・遊撃手)である。ショートの守備はハンドリング、フットワーク、スローイング全てが高レベルですでにプロの一軍でも上位という声が多い。また打撃も東京六大学でリーグ戦通算100安打、10本塁打を記録しており、確実性とパンチ力を高いレベルで兼ね備えている。10月11日には広島が早くも1位指名を公言。今年矢野雅哉が大きく成長し、まだ若い小園海斗もいながら宗山の指名に踏み切ったところにその実力がよく表れている。他にもショートのレギュラーが欲しい球団は多いだけに、複数球団の競合となることは必至だ。

 続くのが石塚裕惺(花咲徳栄・遊撃手)、渡部聖弥(大阪商業大・三塁手兼外野手)、西川史礁(青山学院大・外野手)の3人。石塚は高校生とは思えない体格で、夏の甲子園と続いて行われたU18アジア選手権でも見事なバッティングを見せた。木製バットを全く苦にせず、練習では大学生の渡部、西川と遜色ない打球を放つ。宗山のような華麗さはないものの守備も堅実で、脚力があるのも魅力だ。渡部は広角に長打を放つ右の強打者。長打力だけでなく確実性も高く、国際大会でも安定した成績を残している。脚力と肩は西川より上で、サードも守れるという点で高く評価した。長打力ならナンバーワンと言えるのが西川だ。高い弾道でスタンド中段まで運ぶ力があり、豪快なスイングは迫力十分。振り回すだけでなく、チャンスではしっかり走者を返すバッティングができる。3人とも将来の中軸候補として十分なポテンシャルの高さがあり、1位の12人に入る可能性は極めて高い。

 ここまで挙げた4人を外した時に浮上してきそうなのが斎藤大翔(金沢・遊撃手)と佐々木泰(青山学院大・三塁手)の2人だ。斎藤は高校生ではナンバーワンと言われるショートの守備が持ち味で、軽快なフットワークと正確で強いスローイングが光る。昨年の横山聖哉(上田西→オリックス1位)と比べると打撃のパワーは少し落ちるが、守備とスピードは上で、宗山を外した球団が狙う可能性が高い。佐々木は強打が魅力の右打者。確実性は渡部、西川に劣り、スローイングも少し不安定だが、長打力と脚力は申し分ない。サードの強打者タイプは少ないだけに、こちらも高い順位での指名が予想される。

 左打の外野手で評価が高いのが麦谷祐介(富士大)とモイセエフ・ニキータ(豊川)の2人だ。麦谷は高いレベルで走攻守三拍子揃い、逆方向へも放り込める力がある。一方のモイセエフは守備と走塁はそこまで目立たないが、豪快なフルスイングを生かした長打力に加えてミート力が高いのが評価されるポイントだ。大学生のショートでは浦田俊輔(九州産業大)、庄子雄大(神奈川大)が宗山に次ぐ存在として注目度が高い。ともに脚力は抜群で、守備範囲の広さは目を見張るものがある。打撃で力強さが出てきた浦田の方が少し評価は高そうだが、ともに早く名前が呼ばれる可能性は高いだろう。

 社会人は少し全体的に寂しい印象を受けるが、その中で注目度が高いのが野口泰司(NTT東日本・捕手)と石伊雄太(日本生命・捕手)のキャッチャー2人だ。野口は名城大時代にも大学日本代表に選ばれた強打の捕手で、社会人で守備面が大きく向上した。打てる捕手は貴重なだけに、高い順位での指名もありそうだ。一方の石伊は大学時代から高い守備力が持ち味だったところに、社会人で打撃もレベルアップした印象を受ける。プロでは下位打線になる可能性が高いだけに高い順位は微妙だが、早くから一軍の戦力となることも期待できるだけに、狙っている球団は多そうだ。

 全体的にはスラッガータイプの選手は少なく、高校生、大学生ともにバランスの良いタイプのショートに有望選手が多く揃った印象を受ける。そうなると逆に守備と走塁は目立たなくても長打力のある吉納翼(早稲田大・外野手)や荒巻悠(上武大・二塁手)などが浮上してくる可能性もありそうだ。また毎年のことだが、投手に比べると全体的に候補が少ないだけに、早めに確保しようとして高い順位に繰り上がる選手が出てくることも十分に考えられるだろう。

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