40歳になったマーク・ハントの人生観=9.20UFC日本大会は怪獣大戦争!?

長谷川亮

「五味の悪いことは言えないよ(笑)」

3年連続日本大会に出場となったマーク・ハント。今回はメインイベントでロイ・ネルソンと対戦する 【スポーツナビ】

 日本人選手が大挙出場する「UFC JAPAN 2014」(20日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)だが、メインイベントを務めるのは、これで3年連続の日本大会出場となるマーク・ハントと、力士を思わせるアンコ型の体型ながらこれまでミルコ・クロコップとアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラのPRIDE2強をKOしているロイ・ネルソン。どちらもKOパワーを持ち、さながら“怪獣大戦争”を思わせる両者だけにさいたまスーパーアリーナのスケールに見合った激闘が期待される。今年40歳、来日したハントを直撃すると、勝ちも負けも乗り越えやってきたハントらしい人生観がのぞいた。

――以前の日本大会ではポスターの扱いが小さくご不満の時がありましたが、今回は大々的にフィーチャーされご満足なのではないですか?

 日本ではもう長年ファイトしていますし、一番目立つ形で私を使ってくれるのはとても光栄だし、うれしいです。

――今日はラスカルジムのTシャツを着てらっしゃいますが、これは五味隆典選手からのプレゼントなのですか?

 ちょうど今日もらったんだ(笑)。一度部屋に戻って、また取材だって呼ばれたから着替えてきたんだ。まだ新品の匂いがするよ(笑)。

――五味選手はお気に入りのファイターなのですか?

 Tシャツをもらったから悪いことは言えないよ(笑)。

「激闘が多い?どうしてもああなっちゃう」

昨年の日本大会では213センチのステファン・ストルーフェと果敢に殴り合ってKO勝利を挙げた 【t.SAKUMA】

――われわれもラスカルジムTシャツのハント選手を撮らせてもらえるのでラッキーでした(笑)。今年も昨年に続いての日本大会出場となりましたが、どんなお気持ちですか?

 6月中旬からトレーニングを再開して、デイナ(・ホワイトUFC社長)にも感謝してるし、こうやってメインイベントで出場できることをすごくうれしく思ってます。

――現在の練習はどちらで行っているのですか? ニュージーランド出身のハント選手ですが、以前はアメリカで練習していたこともありましたよね?

 前はアメリカン・トップ・チームでやっていて、いま住んでるのはオーストラリアなんだけど、トレーニングするのに素晴らしい環境がそろって、ニュージーランドでやってます。

――前回オーストラリアでのアントニオ・シウバ戦(昨年12月)といい、ハント選手の試合はいつも映画『ロッキー』を思わせる激闘になります。それはどうしてなのでしょうか。

 そうなっちゃうんだよ(笑)。楽勝な試合もあるけど、そうじゃない試合も多いから、どうしてもああなっちゃうんだ(笑)。

「ワインみたいに年齢とともに良くなっている」

五味隆典にもらったTシャツを着てお茶目なポーズのハント。40歳になった今も子供心を忘れていない!? 【スポーツナビ】

――今年40歳になられましたが、それについては何か感じることはありますか。

 ワインみたいに年齢とともにもっと良くなるから心配ないよ(笑)。

――小さい時に想像していた40歳と、実際に40歳になった現在のご自身を比べていかがですか?

 私は素晴らしい人間なので(笑)、年齢とともにどんどんよくなるだけだから別に想像していた通りです。こんなもんです(笑)。

――“ワインのように年齢とともにもっと良くなる”というのはいい考え方だと思ったのですが、日本の同年代の方々へ何かメッセージがあればお願いします。

 みんな私みたいに同じように考えたらいいと思います。ワインのようにどんどんよくなるって信じていればいいんです。

――肩の力が抜けていていいですね。40歳を迎えてお酒の量を減らしたりということはあったのでしょうか。

 お酒の量に関しては年相応と言っておきます(笑)。ただ、トレーニングをしていない時は子どもたちがいるので良き父として父親の役割をして、試合がある時はトレーニングに没頭する。昔と比べるとそんな風に変わりました。

「ネルソンはいい奴だけど試合では病院送りにする」

ともに超ヘビー級のハントとネルソン。怪獣大戦争さながらの激闘が期待される 【スポーツナビ】

――今回はロイ・ネルソン選手との対戦で、お二人は体型もよく似ています。試合へ向けどんなお気持ちでしょうか。

 彼は人間的には素晴らしい奴だけど、対戦するのは仕事なので、試合の時になったらこっちがケガをさせて病院送りにするしかないね。

――日本のファンにこんなところを見てほしい、というポイントはありますか?

 試合全体ですね。見逃さずに試合全部を見てほしいです。

――今回も『ロッキー』みたいな試合になりそうでしょうか。

 まぁどうなるかはやってみないと分からないけど、そうなるかもしれません。

――今年もハント選手の豪快な試合が見られるのを楽しみにしています。

 アリガトウ。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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