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世界的スター選手はなぜ日本を選ぶのか
彼らが語る日本ラグビーの魅力

日本代表・田中「レベルが上がっている」

トップリーグ開幕戦でベイツ(中央下)のトライをサポートするカフイ
トップリーグ開幕戦でベイツ(中央下)のトライをサポートするカフイ【斉藤健仁】

 一方でトップリーグに世界的な外国人選手が多く加入していることに対して、日本の選手はどう考えているのか。日本代表のSH(スクラムハーフ)日和佐篤(サントリー)はいう。「かつては(元オーストラリア代表の)ジョージ(・グレーガン)、今ではフーリー(・デュプレア)に刺激を受けています。各ポジションに世界的な選手がいるのはありがたいし、日本のレベルを上げることには重要なことだし、日本代表の強化にもつながっている。正直、トップリーグの上位と下位の差が詰まってきて、どの試合もしんどいです」


 スーパーラグビーを2シーズン経験した日本代表SH田中史朗(パナソニック)も「トップリーグの全体としては外国人選手の影響でフィジカルが強くなっているし、レベルが上がっている。ブラウニー(元NZ代表トニー・ブラウン)、バーンズはラグビーを教えてくれた2人です」と、ほぼ日和佐と同じ意見だ。NZ育ちの日本代表SO小野晃征(サントリー)は「トップの外国人選手を1人獲得したら、他は仕事人タイプなど各チームのスタイルに合った選手をリクルートし始めている」と感じている。

リーグの価値をさらに高めるために

コカ・コーラでプレーする元豪州代表のニック・カミンズ(右)とNZ出身のティム・ベイトマン
コカ・コーラでプレーする元豪州代表のニック・カミンズ(右)とNZ出身のティム・ベイトマン【斉藤健仁】

 8月28日、豪州協会は、協会と長期契約している代表選手に対して、2016年度、日本やフランスで1年間のプレーすることを認めるという発表をした。そのため、来年は豪州代表のトップ選手も来日するはずだ。一方でHO(フッカー)堀江翔太(パナソニック)は来シーズンもスーパーラグビーでプレーすることが決まり、2016年から日本代表に準じるチームがスーパーラグビーに参入する機運も高まっている(10月に決定)。今後、日本人選手が海外でプレーする機会も増えていくはずだ。


 ただ、トップリーグの外国人枠の減少や7人制ラグビーがオリンピック競技になったことなどの影響もあり、日本に帰化する外国人選手が増えている。帰化選手も含めた日本人選手だけでの「サラリーキャップ制度」などの導入も必要ではないかという声も聞こえてくる(日本の高校と大学を卒業している選手は、2年ほどトップリーグでプレーすれば国籍を変えずとも日本人同等の扱いでも良いのかもしれないが……)。


 いずれにせよ、「外国人選手が多すぎると日本人が育たないし、少なすぎると強化につながっていかない。そのバランスが大事」と田中が言うように、今後もトップリーグでは外国人選手や外国人指導者の力を借りながらも、日本のラグビーの強化を進めていかなければならない。そして、日本人選手の奮起に期待しつつ、世界クラスの日本代表選手を多く輩出してこそ、世界におけるトップリーグの価値、意義がより一層高まっていくはずだ。

斉藤健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。 学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「世界最強のゴールキーパー論」(出版芸術社)、「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)など著書多数。最新刊は「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版/2017年11月刊)。

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