勝負根性が光ったデザインズオンローマ=香港クイーンエリザベス2世カップ回顧
デザインズオンローマが重賞3連勝
重賞3連勝を飾り、世界への舞台に躍り出たデザインズオンローマ 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
レースは4頭出しのJ.ムーア厩舎が用意したセイムワールドがペースメーカーとなり、1000mを62秒8で通過。勝ったデザインズオンローマは定位置の後方8番手からレースを進め、3コーナー手前から外を回って進出。直線に入ったところでエピファネイアを右斜め前に見る4番手に上がった。直線は内を突いて一歩早く抜け出したミリタリーアタックと馬体を併せて一騎打ち。2歳年長の年度代表馬をねじ伏せた。
海外G1へ 世界への期待が広がる
現地でも期待が懸かっていたエピファネイアだが、4着に終わった 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
その年の香港ダービー馬がこのレースを制すのは2005年のヴェンジェンスオブレイン、11年のアンビシャスドラゴンに続き、3頭目となる。欧州時代には2歳G1でのちに英2000ギニー馬となるドーンアプローチの2着した実績のあるデザインズオンローマだが、末脚の凄みは一戦ごとに増している。今後は海外G1への挑戦を含め、選択肢が広がった。
2番人気と現地でも期待されたエピファネイアはスローで折り合いに苦しむ場面も見られ、直線ではフットワークを乱した。初の国外遠征や香港の芝とのマッチングも走りに影響したか。アンコイルドは今回は格の違いが表れてしまった。国内で力を蓄えて再挑戦だ。
(文・奥野庸介)
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