二塁手の歴代最強打者は誰だ!? 落合博満、小久保裕紀、ローズ……

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二塁手の最強助っ人打者はローズ

二塁手の最強外国人打者は横浜のローズだろう。四番打者として98年の日本一に大きく貢献した 【写真=BBM】

 最後に助っ人二塁手の最強打者を紹介する。これは何と言っても98年の横浜の日本一に大きく貢献したローズだろう。来日した93年に94打点で打点王を獲得すると95年からは6年連続打率3割以上を記録。打点は9年間の在籍ですべての年で80打点以上を挙げた。98年は四番打者として打率3割2分5厘、19本塁打、96打点という素晴らしい成績で日本一に導いた。ハイライトは翌99年。首位打者(3割6分9厘)、最多打点(153)、最多安打(192)とズバ抜けた数字でタイトルを獲得。本塁打も自己最多の37本を放っており、もし本塁打王も獲得していれば82年の落合以来の三冠王という快挙だった。その横浜で言えば前身の大洋でミヤーンが79年に打率3割4分6厘で首位打者となっている。

 一方、ローズのように優勝に貢献した二塁の強打者助っ人では、阪急のマルカーノが思い出される。守備もうまかったが、打撃では主軸を務めた。75年に来日すると阪急の初となる日本一に貢献。4年連続リーグ優勝と3度の日本一に導くなど攻守で活躍。78年には94打点で打点王を獲得した。その阪急では55年にバルボンが163安打で最多安打を記録している。そのほかでは62年にパ・リーグ首位打者(62年3割7分4厘)となった近鉄のブルームがいる。このように50〜80年代にかけて特にパ・リーグは二塁手の助っ人が活躍した。

 現在、12球団の二塁手は助っ人が少ない。さらに言えば、クリーンアップを打つ二塁手は、西武の浅村くらいだ。現代野球においてはち密な戦術が増え、守備能力が高く動きが俊敏な選手を二塁に起用することが多くなった。だが一方で落合、小久保、ローズのような一発で試合を決めるような二塁手をもう一度見てみたい。今後、そういう選手が出現すると、プロ野球がさらに面白くなるに違いない。

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