山本優弥「これだけベルトが欲しいのは初めて」=Krush王座決定戦インタビュー

Krush実行委員会

優弥さん越えたいと思って格闘技をやってきた

「Krush.40」のダブルメインイベントでベルトを懸け山本優弥と対戦 【(C)Krush】

――野杁正明選手の王座返上で今回の王座決定戦が実現しました。最初にオファーを受けた時はどんな心境でした?
「うれしかったですけど……相手が優弥さんということで、これは運命だなと思いました。それですぐやらせて欲しいと言いましたね」

――少しも考えることなく即決でしたか?
「そうですね。2月の試合のあと話をもらって、すぐに山内(佑太郎)さんや三崎(和雄)さんにやりたいと言いました」

――記者会見で優弥選手と並んでみて、どんなことを感じていましたか?
「何か変な感じやったですね。でも優弥さんの懸けている想いがすごく伝わってきて、直接話をしなくても、それが伝わってきたのは相手が自分だったけえじゃと思います」

――牧平選手が地元・広島にいた時に優弥選手から格闘技を教わっていたんですよね。
「はい。自分が格闘技を始める前から優弥さんのことは知っていて、自分と優弥さんの親同士が知り合いなんですよ。優弥さんの弟さんと僕が小学校から仲良くて、実家に遊びに行くと優弥さんが格闘技で輝いている写真がたくさん飾ってあって『すげえなぁ』と思っていました。そうやって憧れてきた選手とタイトルマッチで戦うっていうのは本当に……。あの人がきっかけで格闘技を始めて、東京にも出てきて、この人を越えたいと思ってやってきた相手だから、この試合は自分にとってのチャンスだと思います」

――牧平選手にとっては最初の先生でもあるんですか?
「全く初心者で格闘技を始めて、ジャブから教わったのが優弥さんです。もし優弥さんが近所に住んでいなかったら、格闘技は始めてなかったと思います」

――上京して優弥選手と同じジムを選ばなかったのは優弥選手と戦いたかったからだとお聞きしました。
「はい。それが一番の理由です。あとは変な話、周りに頼りたくなかったというか……一人で東京に行って一人で頑張りたかったんです。全日本キック時代、優弥さんとは同じ階級だったし、それでこの人を越えたいと思っていました」

――憧れの存在がいつ頃から超えたいと思う存在に変わっていったのですか?
「18歳で上京してきた時ですね。当時所属していたAJジムで山内さんとか湟川(満正)さんが優弥さんと戦う姿を見て、自分も戦って勝ちたいと思うようになりました」

――対戦相手として優弥選手にはどんな印象を持っていますか?
「ずっと憧れていて『すごいな』と思って見てきた人間なんで、いざ対戦相手として向かい合うことを考えると変な気分です。でも僕はずっと優弥さんのことを見てきて、誰よりも優弥さんの動きを見てきたと思います。その分、優弥さんの偉大さを感じるんですけど、このタイミングでそういう自分を変えたいと思います」

――今だったら優弥選手に勝てるという自信はありますか?
「そうですね……このタイミングしかないと思います」

――ずばり優弥選手を一言で表すと何でしょうか?
「難しいな……格闘技人生ですね。僕の格闘技人生そのものです」

――記者会見では牧平選手の表情や言葉から覚悟が伝わってきました。どんな気持ちでしゃべっていたのですか?
「言うことだけ言うちゃろうってだけですね。優弥さんは僕が勝っても負けても会場で声をかけてくれた人で、今でも憧れは憧れです。でもそういう相手とベルトをかけて戦えるなんて、本当に素敵なことだと思います」

――ただし優弥選手は「思い入れを持ってもらえることは人間としてうれしいけど選手としては関係ない」と言っていました。
「そりゃあ関係ないっすよ。でも僕の想いが自分を追い込んで作ってくれているし、気持ちが身体に乗り移って優弥さんにぶつけられると思います」

――牧平選手はずっとKrushで戦ってきて、Krushのベルトにはどんな想いがありますか?
「Krushのベルトを巻いている選手は他の団体のチャンピオンとは違う。トップになるべき選手が獲ったベルトだと思います。だからその壁を越えられた自分というのは、一皮も二皮も剥けてベルトを巻けるのかなと思います」

――格闘技を始めるきっかけになった優弥選手に勝ってベルトを巻いて、人生を変えたいですか?
「それしか考えられないですね。ここで壁を越えられなかったら終わりだと思っています」

――今大会では70kg級のタイトルマッチも組まれていますが、どんな試合をしてベルトを巻きたいですか?
「今回もいいカードがたくさん並んでますけど、自分と優弥さんの試合は見ている人たちの気持ちを動かす試合になると思っています。それはもう絶対なんだろうなって想像がつきます。それで僕が優弥さんを越えてKrushのチャンピオンになります」

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