真央「やり切ったと思える演技を」=フィギュア世界選手権 女子公式会見
村上「五輪は悔しかった、挽回したい」
ソチ五輪での悔しい演技のリベンジを誓う村上 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
鈴木 五輪の時は、団体戦から個人戦を通して、私自身が足の痛みもあって弱くなっていたこともあり、先生は強くプッシュしていたんですね。ただ日本に帰ってきてから、先生に「明子はあの状態の中でよく頑張っていたと思う」と言われました。すごく厳しいことばかり言われていたので、「先生には私の痛みが分からないのに」と思っていたんですけど、先生が「あの時は代わってやりたいくらいつらかった」と言ってくれて、先生はそんなふうに思っていたんだと。それでも試合に向かっていくために、強く言ってくれていたんだというのが、すごく心に残りました。
浅田 五輪の試合が終わってから、ソチでは2人で話すというよりは、みんなで一緒に「お疲れ様」という感じで過ごしていました。日本に帰ってからも、そこまで五輪がどうだったとかは話していなくて、ただ一度気持ちをリセットして、ゆっくり休んでからもう一度スタートしようという話をしたくらいです。
村上 ソチでは、終わったあとに「(山田)満知子先生と(樋口)美穂子先生と一緒に来られて幸せです」と伝えた時に、先生たちも「来られたことに意味があるんだよ。(演技は)良くなかったけど、よく頑張ったね」と言われたことが印象的でした。帰ってきてからは世界選手権に向けてという感じが強かったです。
――浅田選手に質問です。五輪のショートの前にはエッジの状態にも不安があったと聞いた。今大会は体調面以外の状態はどうか?
浅田 昨日、今日と滑ってみてすごく氷も良いですし、自分の状態も日に日にいつも中京大でやっているような感じになっているので、明日もまた練習がありますけど、ショートのときに「いける」と思えるような状態に持っていきたいと思います。
――今大会のテーマがあるとしたら、それはどういったものか?
浅田 現時点ではテーマはないんですが、五輪のフリーはすごく久しぶりにやり切ったと思える演技ができたので、世界選手権のショートとフリーでも同じ思いができたらいいなと思っています。
鈴木 私は今できることすべてを自分のスケートに込められればいいなと思っています。
村上 五輪の時に悔しい思いをしたので、挽回できればいいなと思います。
鈴木「この一瞬一瞬が大切」
今大会で現役を引退する鈴木は「これまでの思いを込めて滑る」 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
浅田 ほとんどの試合で緊張するんですが、自分で落ち着こうと思って落ち着いています。落ち着きすぎてもだめなので、自分でいつもの状態にしようと思っています。あとは集中することです。
鈴木 22年間試合をしてきて、緊張しなかった試合はないです。以前は緊張イコール体が動かないことだと思っていたんですけど、緊張することで良いパフォーマンスができるんだとコーチから言われているので、「緊張してきた、いいぞ」とポジティブに考えるようにしています。
村上 私はポジティブに考えられないタイプなので、先生にハグしてもらって緊張を吸い取ってもらいます。できる限り落ち着こうとは思っているんですが、良くない演技のときはだいたい緊張しちゃっている時です。
――鈴木選手に聞きたい。今大会が競技生活で最後の試合だが、いつもと違う思いが頭をよぎることはあるのか?
鈴木 練習しているときも、今日が邦和(鈴木の所属先)でする最後の練習だなとか思って、記念撮影をしたりしていたんですけど、この一瞬一瞬が大切で、二度と戻ってこないんだなと感じたりもします。だからこそ今の自分をもっと感じていたいなと、日々を味わっている状態です。
――今日の練習では、何を意識して練習していたのか?
浅田 いつもの練習に比べると時間は少ないので、その中で自分の体の動きを確認したり、ジャンプの状態を確認したりしていました。本番のショートまでメインリンクでの練習はないので、そういうことも意識して練習していました。
鈴木 昨日初めてメインリンクで滑ってみて、自分の状態と氷とがなかなか合わなかったので、今日は体と氷の滑りを合わせるように意識して練習しました。
村上 こっちに来てからすごく良い状態なので、その状態を維持しようという気持ちと、もう一度ジャンプを確認しようという気持ちと、どういうふうにリンクを使おうかということを考えながら滑っていました。
<了>