“ムエタイ都市伝説”ヤスユキが王座戴冠 REBELSスーパーフェザー級王座決定戦

長谷川亮

“ムエタイ都市伝説”の異名を取るヤスユキがREBELS−MUAYTHAIスーパーフェザー級王座を戴冠 【t.SAKUMA】

 26日に東京・ディファ有明で開催された「REBELS.23」メーンイベントでは、ヤスユキ(Dropout)とSHIGERU(新宿レフティー)によるREBELS−MUAYTHAIスーパーフェザー級王座決定戦という注目の一番が行われた。

 ヤスユキは昨年まで交流戦を行わない団体・NKBの王者であったが、一部で日本最強を謳われたことから“ムエタイ都市伝説”というキャッチフレーズがつけられた選手。昨年ジムがNKBを離れたことでREBELSへ主戦場を移すと、駿太、中村敏射といった実力者を倒して実力を証明し、今回WPMF世界スーパーフェザー級暫定王者SHIGERUとの一戦を迎えた。

“泥死合”を泳ぎきり判定勝ち

“泥死合”SHIGERUとの乱戦を制し判定勝ち 【t.SAKUMA】

 徹底したフィジカルトレーニングで得た体力で、“泥死合”と呼ぶ乱戦に持ち込み勝利するのを得意とするSHIGERUだが、ヤスユキは動きを察知しているかのように半テンポ早くジャブや左ミドルといった攻撃を打ち込み、SHIGERUの圧力を正面から受けない。
 SHIGERUが被弾しながらも前に来るとヤスユキはヒラリと横にかわして巧さを発揮。SHIGERUの攻撃をもらってもすぐに左ミドル、右ストレートと反撃して連続では攻撃を受けず、SHIGERUの身上である“泥死合”入りを許さない。

 それでもSHIGERUは圧力と突進を止めず、なんとか最後は乱戦へと持ち込んだものの、ヤスユキは最終ラウンドもハイを当て、首相撲で崩し、打ち合いでも右クロスで応戦と、テクニシャンぶりを見せ試合を終了。

 戦前「泥の中を綺麗に泳ぎ切る」と語ったヤスユキだが、その言葉通りにSHIGERUを制し、3−0の判定(49−48、49−48、50−48)で勝利して新たなベルトを腰にした。

 試合後はこの日の大会でMMAファイター、ヒロ・アラン・ヤマニワを下した“居合パンチ”町田光に挑戦を表明し、町田も「居合パンチよけられますか?」とこの挑戦を受諾。両者の近日中の対戦が決定的となった。

 また、セミファイナルに登場したGLORYライト級6位の日菜太(クロスポイント吉祥寺)は、大韓キックボクシングCKSミドル級王者のジン・シジュン(韓国)に3−0の判定勝ち。しかし世界を目標としながら格下の相手を仕留め損なったことで笑顔は見られず、「厳しいことを言ってください。強くなって帰ってきます」と話し、リングを後にした。
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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