石井慧が藤田を下しIGF王座奪取=イノキボンバイエ

中村拓己

藤田を下しIGF王座を奪取した石井(左)を祝福するヒョードル 【田栗かおる】

 アントニオ猪木氏率いるIGF「INOKI BOM−BA−YE2013」が、去年に続き、大みそかに東京・両国国技館で開催され、超満員となる9123人を動員した。

 メーンイベントでは、現IGF王者の藤田和之と挑戦者・石井慧がベルトをかけて、IGF・MMA(総合格闘技)ルールで対戦。試合は序盤から石井がペースをつかみ、鋭いローキックで藤田を追い込む。2Rに石井の蹴りが金的(ローブロー)となり、試合が中断。石井には減点が言い渡されたが、3Rに入ると石井が藤田に猛ラッシュ。藤田をコーナーにくぎ付けにしてパンチとヒザ蹴りを乱れ打ちし、左ハイもグサリ。タフな藤田を仕留めきれなかった石井だったが、減点があった以外は藤田を圧倒し続け、判定勝利でIGFの新王座に就いた。

いつ何時、誰の挑戦でも、どんなルールでも受ける

王者・藤田を圧倒し続け判定勝利 【田栗かおる】

試合後、石井は「初めてのベルトを獲れてうれしいです。ホッとしています」とベルト戴冠の喜びをコメント。「これからはいつ何時、誰の挑戦でも、どんなルールでも受ける」と王者としてIGFルールでの試合も辞さない構えを見せると「このベルトは猪木さんのベルトで色んな意味で重みが違う。これからは猪木さんのようなカリスマ性を学んで、そう(IGFを引っ張る選手に)なっていきたい」と闘魂伝承を誓った。

小川がセコンドのアーツと大乱闘

【田栗かおる】

 セミファイナルではIGFスペシャルタッグマッチとして小川直也&鈴川真一ジェロム・レ・バンナ&レイ・セフォーと対戦。かねてからアーツとの対戦を熱望していた小川は試合そっちのけでバンナ&セフォーのセコンドについたアーツと場外乱闘。2人は鈴川がセフォーに3カウントを奪われても乱闘を続け、揉み合ったままバックステージへ。小川とアーツが遺恨を残す結末となった。

北岡はKO負けで青木と明暗

IGF初参戦で秒殺一本勝ちを収めた青木は「このリングで頂点を目指します!」と宣言 【田栗かおる】

 その他のMMAルールでは元DREAMライト級王者・青木真也が初参戦。TOSHIを得意の寝技で秒殺すると「このリングに上がった以上、頂点を目指します!」と宣言。同じくIGF初参戦となった北岡悟はロシアの未知の強豪ラマザン・エセンバエフにKO負けを喫した。
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著者プロフィール

福岡県久留米市出身。プロレスファンから格闘技ファンを経て2003年に格闘技WEBマガジンの編集部入りし、2012年からフリーライターに。スポーツナビではその年の青木真也vs.エディ・アルバレスから執筆。格闘技を中心に活動し、専門誌の執筆、技術本の制作、テレビ解説も務める。

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