数字で見る箱根駅伝“豆知識”

寺田辰朗
 90回目の記念大会となる箱根駅伝(2014年1月2、3日)。1世紀近くに及ぶ長い歴史の中で、どんな記録が生まれたのだろうか? また、今大会は数字で見ると、どんな大会と言えるだろうか? 箱根にまつわるさまざまなデータの中から、特に注目したいものをピックアップした。

優勝回数がもっとも多いのは?

東洋大を引っ張る兄弟ランナー。上段から双子の設楽啓太(左)・悠太、下段は服部勇馬(左)・弾馬兄弟 【CSPark】

中央大:14回

 優勝回数は14回の中央大が最多で、13回の早稲田大、12回の日本大と続く。今回日本体育大が今大会で連覇すれば11回となり、順天堂大と並んで4番目の回数となる。駒澤大が優勝すれば7回目で、明治大と並んで6番目に。出雲が始まった89年度以降の優勝回数なら、現在6回の駒澤大が断トツでナンバーワン。山梨学院大、順天堂大、東洋大が3回で並んでいる。

実力者の証・1万メートル28分台のランナー数は?

過去最多の66人

 今大会では、1万メートルで28分台の記録を持つ選手が66人と、過去最多人数になった。出場校すべてに28分台選手が在籍するのは史上初めてのこと。チームの上位10人の1万メートル平均タイムは28分35秒50の東洋大がトップで、28分43秒81の駒澤大が続く。ただ、28分31秒01だった前回の駒澤大には及ばない。

総合優勝の大会記録は?

東洋大:10時間51分36秒

 総合の大会記録は、2年前の東洋大が出した10時間51分36秒。今季の東洋大は1万メートルのスピードで当時を上回るが、2年前は柏原竜二が5区区間新で、タイムを大きく稼いでいる。また、風向きなどの気象条件にも恵まれた。5区に絶対的なエースがいることで、4区までの選手が安心して走れたし、6区以降の選手はトップを気持ちよく走った。柏原効果が大きかった記録と言える。

1万メートル27分台の記録を持つのは?

大迫、設楽兄弟の3人

 1万メートルで日本のトップクラスである27分台も、今季は大迫傑(早稲田大)、設楽啓太・悠太兄弟(ともに東洋大)の3人がマークし、学生が1シーズンに出した人数としては過去最多となった。

 そのうち、大迫が8月のモスクワ世界陸上1万メートルに出場(21位)。五輪・世界陸上に学生のうちに出場した選手はそれほど多くない。00年以降では竹澤健介(早稲田大)が3年時の07年大阪世界陸上、4年時の08年北京五輪にトラックで出場した。3000メートル障害日本記録保持者の岩水も、順天堂大4年時の01年エドモントン世界陸上代表となった。
 90年台では、95年のイエテボリ世界陸上1万メートルに、箱根駅伝2区区間賞の渡辺康幸(早稲田大4年)が出場。同大会マラソンには1区区間賞の中村祐二(山梨学院大3年)が出場し、ともに12位と健闘した。

 学生で五輪・世界陸上で入賞した選手となると、戦後では56年メルボルン五輪マラソン5位となった川島義明(日本大2年)1人しかいない。しかし、学生のうちにマラソンの代表権を取った選手であれば複数いる。03年3月のびわ湖毎日マラソンで3位(2時間08分12秒の学生最高記録)となった藤原正和(中央大)、99年3月の同大会で2位となった藤田敦史(駒澤大)、79年12月の福岡国際マラソンで優勝した瀬古利彦(早稲田大)らだ。

注目の兄弟ランナーは?

エース級の双子ランナーが複数エントリー

 区間賞争いができるレベルの兄弟が複数組いることも、今回の特徴。設楽兄弟と村山謙太(駒澤大)・紘太(城西大)、順天堂大の松村優樹・和樹、大東文化大の市田孝・宏が双子で、東洋大の服部勇馬・弾馬兄弟は1学年違い。兄弟同一大会区間賞は、双子の坂本亘・充(ともに日本体育大)が1978年と80年の2回達成している。80年は9区と10区でたすきリレーも実現させた。

<了>
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著者プロフィール

寺田辰朗

陸上競技専門のフリーライター。地道な資料整理など、泥臭い仕事がバックボーンだという。座右の銘は「この一球は絶対無二の一球なり」。敬愛する人物は三谷幸喜。

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