徳島ヴォルティスが目指す悲願のJ1昇格=悔しさを知るメンバーと新戦力の融合
チームを支えた長島ヘッドコーチの存在
決勝の相手は京都。対戦した2試合でいずれもゴールを挙げている津田(右)の活躍に期待が集まる 【写真:築田純/アフロスポーツ】
スカウティングも長島コーチの仕事の一つ。今季、ホーム、アウエーともに負けたのは自動昇格したガンバ大阪とヴィッセル神戸のみ。同じ相手には負けない。今季、「相手はスカウティングで聞いていた通りだった」という選手からの言葉を耳にしたのは一度や二度ではなかった。数々の要因が合わさり、後半戦は12戦負けなしを記録するなど、右肩上がりに成績は向上。シーズン終盤、一度は3連敗と失速するも、ラスト3試合で2勝1分と持ち直してプレーオフに進出。そして、冒頭のプレーオフ準決勝で千葉を下し、決勝に駒を進めた。
決勝戦へ向けて
徳島にとって、悲願のJ1昇格へ向けた最後の壁として彼が立ちはだかるとは何とも皮肉だが、今季14得点を挙げたエース津田は、ホーム、アウエーともにオ・スンフンから得点を奪うなど、今季の2試合で徳島は彼に完封を許していない。さらに、京都には、08年途中から徳島に在籍し、徳島の成長に大いに尽力した倉貫一毅もいる。オ・スンフン、倉貫とも、11年は徳島の中心選手としてシーズンを戦った。今季のJ2最後の一戦。さまざまな関係が渦巻く国立で、悲願の四国初のJ1昇格を懸けた戦いに徳島が挑む。
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