ザック「少しメンバーを変えようと思う」=国際親善試合 ベルギー戦前日会見

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ベルギーは近年力をつけてきている

――ベルギーがここ1年、驚異的に強くなったことをどう考えるか。また明日の対戦で気をつけるべきことは何か?

 先日のコロンビア戦を見て思ったが、欧州はベルギー、南米はコロンビアという、この2チームが近年力をつけてきていると思う。チームの特徴としては、目指すべきイメージの共有ができていて、そこにたどりつくまでにどういうプロセスを踏めばいいか、よく理解しているチームだと思う。そのため、フィジカルを前面に押し出して、自分たちの能力を活かしたサッカーをしている。技術、フィジカル、経験という要素が、高いレベルで融合しているし、多くの選手がビッグクラブでプレーしていることは、経験の面でアドバンテージになっていると思う。

――本田(圭佑)が「ベルギーは評価されているほど強くない」とコメントしている。自分たちの気持ちを高めるために言ったと思うが、逆に相手のモチベーションを高めてしまっているのではないか? 火に油を注ぐことにならないか?(田村修一/フリーランス)

 本田がそう言ったことを知らなかった。わたしが思うに、ベルギーは今のランキングに値する結果を残していると思うし、先ほども言ったように、フィジカルが強く、技術レベルが高く、経験豊富なチームだと思う。ただ、選手の発言は自由だ。火に油を注ぐということだが、イタリア語では「寝ている犬を起こす」と言うのだが、ベルギーが寝ているとは思わない。

よいプレーを意図的に継続できるか

――オランダ戦のときに「3−4−3を機会があれば使いたい」と言っていたが、どういうタイミングで使いたいと考えるか?

 まず先日のゲームを受けて、ピッチが重くて選手が疲労している。また(コンディション的に)問題を抱えている選手もいる。明日の試合まで回復の時間も少ないので、選手全員のコンディションを見て、どういうメンバーを使うのかを考えたい。その上で、どういうシステムを使うのか、試合の中でどうシステムを移行するのかを考える。

――先日、ベルギーの試合を見て、前線の選手たちのオフ・ザ・ボールで走る長さとスピードに驚いたが、日本代表の前線の選手たちのオフ・ザ・ボールの動きは、W杯に必要なところまで達していると考えるか(大住良之/フリーランス)

 オフの動きがよく出るときは良いサッカーができているという実感があるが、わたしの理想からは75%の仕上がりだと思う。以前も話したが、ホームでのオマーン戦(12年6月3日、3−0)とヨルダン戦(12年6月8日、6−0)、札幌での韓国戦(11年8月10日、3−0)、そしてコンフェデレーションズカップでのイタリア戦(13年6月20日、3−4)が自分たちの目指すサッカーだと思っている。アグレッシブに迫力をもって、攻守にわたってダイナミズムあふれるサッカーが特に前線で出ているときは、われわれは非常にいいプレーができてるという実感がある。今後はそれを、意図的に継続することができるか、という段階に入っている。自分たちが、どういったことを目指しているのか、どういうプレーをしたいのか、明確に理解することがまずは大事だと考える。

<了>

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