意外にも冷静?米国での田中将大の報道 ひとつの理由はダルビッシュ

スポーツカルチャー研究所

レギュラーシーズン最終戦で開幕24連勝を飾った田中将大。来季メジャー移籍がうわさされる 【写真は共同】

 ここ最近、米国のスポーツメディアで田中将大(東北楽天)の名前を目にする機会が日に日に増えている。言わずもがな、シーズン24連勝(無敗)という歴史的快挙を引っさげて、今オフのメジャーリーグ移籍が有力視されているからだ。

 MLBオフィシャルサイト『MLB.com』と『USA TODAY』が共同で運営するスポーツ専門ウェブサイト『スポーツ・オン・アース』では先日、「日本からやって来る次のビッグネーム」として田中を特集する記事が掲載された。記事では、田中の生い立ちから高校時代の活躍、プロ入り後のキャリア、投手としての特徴や関係者の評価などが紹介されている。

 他にも、田中の存在はすでにさまざまなスポーツメディアで報じられており、その存在は徐々に米球界でも知られはじめている。

FA格付けで1位も「先発3番手」

 MLBの移籍情報を扱うサイト『MLBトレード・ルーマー』は毎年、今季FAとなる全選手の格付けを発表している。

 現地時間10月4日(日本時間5日)に発表された今オフの最近ランキングでは、2位のアービン・サンタナ(カンザスシティ・ロイヤルズ)、3位のマット・ガーザ(テキサス・レンジャーズ)、4位の黒田博樹(ニューヨーク・ヤンキース)らを抑え、田中が堂々の投手1位(田中は正確にはFAではなく、ポスティング移籍の可能性があるに過ぎない)。記事では「今オフに獲得可能な最も信頼できるスターター(先発ピッチャー)」と評されている。

 もっとも、今年のFA市場は先発投手が不作の年。サンタナにしてもガーザにしても“エース級”のスターターではない。黒田は今季もヤンキースのエースとして君臨したが、来年39歳。田中が1位に格付けされたのは、来月1日にようやく25歳になる若さも考慮されてのことだろう。

 『ロサンゼルス・タイムズ』が運営するスポーツ専門ブログメディア『ブリーチャー・リポート』は先月、「エンゼルスが田中獲得に乗り出すべき理由」と題した記事を掲載したが、田中は「優秀な先発3番手になるだろう」と評されている。他の多くのメディアでも、田中は「先発2〜3番手クラス」という見方が多いようだ。

「日本のエースが先発3番手?」と思われるかもしれない。しかし、メジャーで全く実績のないルーキーにとって「どの球団でも先発3番手に入れる」というのは、最高の褒め言葉だ。

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