“キック界のサラブレッド”羅紗陀が復活=宮越兄弟がそろってムエタイ日本王者に
キャリア12年のベテランにTKO勝利
1RTKOで2年ぶりの復帰戦を飾った羅紗陀(写真左) 【長谷川亮】
第7試合には父、そして妻もチャンピオンという“キック界のサラブレッド”羅紗陀(らしゃた・キング)が登場。練習中に負った頭部のダメージで欠場が続いていた羅紗陀はこれが2年ぶりとなる復帰戦。前田尚紀、山本元気、山本真弘と立て続けに降し、キック新世代の旗手として期待を一身に集めた羅紗陀が、再び世界の頂点を目指し帰ってきた。
復帰戦の相手はキャリア12年のベテラン藤牧孝仁(はまっこムエタイ)。粘り強い戦いで2年ぶりの実戦となる羅紗陀を苦しめるかに思われた藤牧だが、羅紗陀は開始からスピードに乗ったローを右・左と打ち込み、そこからパンチのラッシュへ入ると勢いに乗ってヒジを振るい、これで藤牧の額右上部をカットする。すぐにチェックが行われ、傷は深かったものの何とか再開。
しかし、羅紗陀はヒジを交えたラッシュに再び入り、顔面前蹴りを入れて大きくグラつかせると、藤牧に再度のドクターチェックが掛けられる。傷の深さと大きさに試合続行は認められず、羅紗陀の1R1分28秒TKO勝ち。欠場前と変わらぬ、あるいはそれ以上とも思われるスピードと勢いでリングサイドの記者席にまで血の雨を降らし、今後に期待を抱かせる復帰白星となった。
兄は初防衛!弟は新チャンピオン
2人そろってWBCムエタイのベルトを巻いた宮越兄弟(写真左が兄・宗一郎、右が弟・慶二郎) 【長谷川亮】
まず機動力を駆使して忍者のように動き回るスタイルの慶二郎が、水落の強打をかわしてカウンターを当て、5Rの追い上げをしのいで2−0の判定勝ち。
これで弟が王者となると、勝利後のマイクで「筋肉マッチョの兄貴」と紹介を受けた宗一郎も、3Rに左フックでダウンを喫する場面こそあったが、5Rに渡り左ミドルと右ローで廣虎を打ち据え判定勝ち。
試合を通じ廣虎を圧倒しながら、ダウンを喫しKOを逃した宗一郎は、「メーンでKOしてみなさんに気持ちよく帰ってもらえるよう頑張ります」と反省を口にしたが、最後は兄弟そろってベルトを腰にし、表情を緩めた。
■「NJKF 2013 6th」
9月22日 東京・後楽園ホール
<ダブルメインイベント2 WBCムエタイ日本スーパーウェルター級タイトルマッチ 3分5R>
○宮越宗一郎(拳粋会/WBCムエタイ日本スーパーウェルター級王者)
(判定3−0:48−47、48−47、48−47)
●廣虎(ひろと/ワイルドシーサー沖縄/WPMF日本スーパーウェルター級王者、INNOVATION同級王者/挑戦者)
※宮越が防衛に成功
<ダブルメインイベント1 WBCムエタイ日本ライト級タイトルマッチ 3分5R>
○宮越慶二郎(拳粋会/挑戦者)
(判定2−0:49−48、48−48、50−47)
●水落洋祐(はまっこムエタイジム/王者)
※宮越が新王者となる
<セミファイナル 第7試合 60kg契約 3分3R>
○羅紗陀(らしゃた/キングジム/元WBCムエタイ日本ライト級王者、元WBCムエタイ日本&NJKFスーパーフェザー級王者)(1R1分28秒 TKO)
●藤牧孝仁(はまっこムエタイジム/WPMFスーパーフェザー級2位)
<第6試合 WBCムエタイ日本フライ級タイトルマッチ 3分5R>
○加藤竜二(橋本道場/王者)
(1R2分50秒 KO)
●山野寛之(チームドラゴン/挑戦者)
※加藤が初防衛に成功
<第5試合 WBCムエタイ日本スーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R>
△宮元啓介(橋本道場/王者)
(判定ドロー:48−48、48−48、48−48)
△波賀宙也(立川KBA/NJKFスーパーバンタム級王者/挑戦者)
※宮元が初防衛に成功
<第4試合 WBCムエタイ日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R>
△伊東拓馬(橋本道場/王者)
(判定ドロー:49−48、47−49、49−49)
△前田浩喜(CORE/NJKFバンタム級2位/挑戦者)
※伊東が初防衛に成功
<第3試合 65kg契約 3分3R>
○テヨン(キングジム/NJKFウェルター級2位)
(1R0分49秒 TKO)
●Jun Da 雷音(E.S.G/NJKFウェルター級7位)
<第2試合 フェザー級アグレッシブマッチ 3分3R延長1R>
○琢磨(東京町田金子ジム/NJKFフェザー級2位)
(判定3−0:29−28、30−29、30−29)
●MOMOTARO(OGUNI−GYM/NJKFフェザー級4位)
<第1試合 61kg契約 交流戦 3分3R ※ヒジなし>
○智也(VERTEX)
(判定3−0:30−28、29−28、30−27)
●横田健(習志野ジム)
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