岩隈久志が誇るメジャー屈指の数字とは?

スポーツカルチャー研究所

18日のタイガース戦、地元記者に「ベストピッチ」だったと称賛された岩隈。米メディアの評価も高く、岩隈との契約は大成功だったと言わしめている 【写真:AP/アフロ】

「プレーオフに向かい走る“モーターシティ”のエンジンを、“クマ”がスローダウンさせた」

“モーターシティ”は自動車の街デトロイト、そして“クマ”は岩隈久志の愛称だ。MLBオフィシャルサイト『MLB.com』は、粋な見出しで右腕の好投を称えた。

 現地時間9月18日(日本時間19日)、アメリカン・リーグ中地区3連覇までマジック6としていたデトロイト・タイガース戦に先発したシアトル・マリナーズの岩隈。チーム打率リーグトップを誇るタイガース打線を8回4安打無失点に抑える快投で、今季13勝目をマークした。

カブレラを鮮やかに料理 地元記者らが絶賛

 この日が今季2度目のタイガース戦登板となった岩隈。相手先発は前回と同じく、メジャーリーグを代表する豪腕、ジャスティン・バーランダーだった。

 岩隈とバーランダーは今年4月にもマッチアップしており、そのときも6回無失点と好投した岩隈が、バーランダーに投げ勝った。今季開幕直後はまだ、オールスターに選出されるほどの活躍は予想されていなかった岩隈にとって、その名と実力を全米球界に広く知らしめた転機のゲームとなった。

 今日の現地中継映像では、両投手の成績やピッチング内容を比較するチャートが度々紹介された。岩隈が、今やリーグ屈指のスターターとして認められている証だ。そして、岩隈とマリナーズはこの日、再びバーランダーを撃破した。

 今季32試合目の先発マウンドで、岩隈は持ち味を存分に発揮した。中盤の5回から7回を全て9球ずつで片付けるなどテンポ良くアウトを重ね、2度の満塁のピンチも難なく切り抜けた。『MLB.com』でマリナーズのビートライター(地元記者)を務めるグレッグ・ジョーンズ記者は試合後、「イワクマは今シーズンずっと素晴らしいが、その中でも今日のピッチングがベストだった」と称賛した。

 2年連続三冠王も視界に捉える球界最高打者、ミゲル・カブレラとの勝負も見事だった。鋭く落ちるスプリッターにカブレラは珍しく体勢を崩し、2度の空振り三振を含む4打数ノーヒット。マリナーズのエリック・ウェッジ監督も「ミギー(カブレラの愛称)にあんなスイングをさせるピッチャーはなかなかお目にかかれないよ」と、岩隈のアーティスティックなピッチングに酔いしれた。

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