マルティーノがバルサに保障する継続路線=新監督の経歴から見るクラブの行方
大きな影響を受けた2人の人物
スペインメディアはマルティーノを“ビエルシスタ”と紹介したが、実際はビエルサ監督とプレー哲学も違う 【写真:MarcaMedia/アフロ】
これまでマルティーノは「自身は複数の監督からフットボールを学んできた、ビエルサはその中の1人だ」と繰り返し話してきた。中でも88年にニューウェルスをリーグ優勝に導いたホセ・ジュディカ、元レアル・マドリーの選手であるサンティアゴ・ソラーリの叔父であり、マルティーノをテネリフェに連れて行ったホルヘ・ソラーリの2人には、ビエルサと同様に独自のプレー哲学を確立する上で大きな影響を受けたという。
人生を一変させるバルセロナ就任のチャンス
そしてそのニューウェルスは、他ならぬ監督のマルティーノをヨーロッパへ送り出すことになる。くしくもコパ・リベルタドーレスで勝ち進んでいたため、6月に受けたマラガやレアル・ソシエダのオファーを断っていた彼の人生は、ちょうどクラブを退任した直後にバルセロナを率いるチャンスが訪れたことで一変したのだった。
マドリーとの論争は期待しない方がいい
マルティーノは今、間違いなく人生最大のチャンスを前にしている。また彼はバルセロナにて、同郷のリオネル・メッシを指導するという夢を実現することにもなる。80年代に活躍した現役時代のマルティーノは、ニューウェルスファンであるメッシの父ホルヘにとってアイドル的存在だった。
もしかするとマルティーノは今季、少し前までバルセロナが誇っていた驚異的な強さを取り戻すための改善策を提供できるかもしれない。
いずれにせよ、クラブが選んだ方向性に疑いの余地はない。アンドニ・スビサレッタSD(スポーツディレクター)が就任会見で言っていた通り、マルティーノは継続路線を保障することは間違いないからだ。
<了>
(翻訳:工藤拓)