佐藤嘉洋「自演乙が焼き肉なら僕はスルメ」=6.16ホーストカップで日本人頂上対決

中村拓己

「2連勝では決して満足できない」

6.16ホーストカップで自演乙との対戦が決まった佐藤 【中村拓己】

 6月16日、愛知県名古屋国際会議場で行われるホーストカップのメーンイベントで佐藤嘉洋と長島☆自演乙☆雄一郎が激突する。かつてはK−1 MAXの常連だった2人だが、直接対決はこれが初めて。今年に入って4試合とハイペースで試合を続けている佐藤にとってはこの一戦をどうとらえているか? 現在の佐藤の胸中に迫った。

――6月16日のホーストカップで長島☆自演乙☆雄一郎選手と対戦が決まった佐藤選手ですが、今年は半年で4試合とハイペースで試合を続けていますね。

 去年は3試合しかやっていなくて、身体作りに力を入れていたので、もともと今年は最低でも6試合はやるつもりでいました。これだけコンスタントに試合が続いていると、常に試合のための練習が続いていて調子はいいですね。

――今年1月にはKrushのリングで健太選手に敗れて、まさかの3連敗を喫しました。しかし2月にシュートボクシング(SB)でヘンリー・オプスタル、5月のGLORYでイ・ソンヒョンを下して連勝と、少しずつ調子を取り戻してきました。

 でもまだ“2”連勝ですからね。自分にとって3連敗から2つ勝てたことは尊いことですが、格闘技全体からすれば決して満足できるものではないと思います。

――短期間で試合を続けていることで、いい時の自分の感覚を取り戻せているのですか?

 そこはルールの影響もあると思います。Krushは完全に首相撲が禁止で、SBは首相撲が完全にOK、GLORYは首相撲が3秒間は認められていました。そして次のホーストカップは首相撲が一発までOKというルールなんです。まずは自分が一番強いと思える首相撲OKのルールから始まって、それから徐々に制限されていく。偶然にも連敗脱出とともに自分が目指しているルール(首相撲なし)に近づいているので、今はリハビリのような感じで段階を踏んで試合を続けられています。

「僕は世界一になることを諦めていない」

6月の大会で今年4試合目とハイペースで試合を行う佐藤 【中村拓己】

――その一方で2月・5月の試合では佐藤選手が組みついて首相撲に持ち込むと、ブーイングも起きていました。

 あれは試合中でも聞こえていました。ヒジ・首相撲なしのK−1ルールを見慣れている人からすれば、僕の戦い方は「なんなんだ?」と思ったはずです。でも逆を言えば、今あの戦い方ができる選手は世界の70キロには僕しかいません。そういう部分で、誰も見せられない試合ができたという意味で満足はしているし、それが万人に受け入れられないのも当然だと思っています。

――競技者として自分が一番強さを発揮できる首相撲ありのルールにこだわりたいという気持ちはないですか?

 僕はないですね。もともと僕がK−1に出たのも、その時、世界中から強い選手たちが集まっている大会がK−1だったからなんですよ。それで今はGLORYに世界強豪が集まっているから、僕はそのルールで一番を目指す。それだけです。もしGLORYが首相撲を全面禁止にするなら、僕はそれに従うし、自分にルールが向いている、向いていないで戦う場所は選ばないです。僕はまだ世界一になることを諦めていないので、その世界一に最も近い大会に出て、その大会のルールで勝つことだけを考えています。

――佐藤選手は「強いけど試合が面白くない」と、結果と試合内容についていろいろと意見されてきた選手だと思うのですが、その部分での考え方は昔から変わっていないですか?

 そうでもないですよ。結構、その時々でぶれています、こういう考えになったり、ああいう考えになったり。ただK−1の途中からはお客さんの目を気にして戦っていました。でもハミケツ(健太)に負けて、その考えで試合をしていたら、自分は選手として潰れると思ったのも事実です。だから今は人の目を気にせずに勝利にしがみつく時だし、ハミケツに負けた時点で僕はお客さんを楽しませて勝つなんてことを言える状況ではない。今はとにかく勝ち続けて“勝ち癖”をつけて勢いをつける時期だと思います。

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著者プロフィール

福岡県久留米市出身。プロレスファンから格闘技ファンを経て2003年に格闘技WEBマガジンの編集部入りし、2012年からフリーライターに。スポーツナビではその年の青木真也vs.エディ・アルバレスから執筆。格闘技を中心に活動し、専門誌の執筆、技術本の制作、テレビ解説も務める。

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