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池本誠知、引退試合で長南とド突き合い
「次で最後」長南も年内引退を発表

DEEP、PRIDE武士道、K−1に参戦

アグレッシブなファイトで沸かせた“浪速のスピードマスター”池本誠知が引退
アグレッシブなファイトで沸かせた“浪速のスピードマスター”池本誠知が引退【中村拓己】

 28日、大阪・IMPホールで「DEEP OSAKA IMPACT2013〜池本誠知引退興行〜」が開催された。


 池本は1999年に修斗でプロデビュー。すぐに頭角を現すと、2003年からはDEEPに主戦場を移し、DEEP大阪の顔として活躍。2008年には第2代ウェルター級王者・長谷川秀彦に判定勝利して、同タイトルを獲得した。


 またDEEPのみならずPRIDE武士道、DREAM、K−1MAXといった国内ビッグイベントにも出場し、“浪速のスピードマスター”として、スピード感溢れる動きとアグレッシブなファイトスタイルで会場を沸かせてきた。


 その池本は昨年9月の試合後に現役引退を発表。最後の相手として選んだ相手は、共にDEEPを盛り上げ、PRIDE・UFCといった世界最高峰のリングで戦い続けてきた、この階級のトップファイターである長南亮。池本自身が「今までで一番強い。現役生活の締めとして最高の相手」と言うように、過去最強の相手を迎えてのラストファイトとなった。

真っ向勝負の殴り合い!

自ら指名した長南(左)と真っ向勝負の殴り合い!
自ら指名した長南(左)と真っ向勝負の殴り合い!【中村拓己】

 池本に指名された長南は「担架で運ばれることになる。自分と格の違いを見せる」と花を持たせる気は一切なし。池本のリクエストを承諾した代わりに、ヒジ打ちありの特別ルールを要求し、サッカーボール、踏みつけ、そしてヒジ打ちまで有効となる、危険なルールが採用された。


 試合は1Rから引退試合らしからぬ緊張感溢れる展開で幕開け。長南が左右のフックで突進し、テイクダウンを奪ってパンチを落としていけば、三角絞めを仕掛けつつブレイクを待った池本は首相撲から鋭いヒザ蹴りを突き刺す。


 2Rに入ると、再びテイクダウンを奪った長南が池本の顔面にゴツゴツと容赦なくヒジ打ちの連打。これで池本は右目の下から流血し、その周りが腫れ上がる。


 そして3R、池本は長南と真っ向勝負のド突き合い。長南の拳が何発も池本の顔面をとらえるが、池本も一歩も退かずにパンチを打ち返し、会場は一気にヒートアップする。長南がタックルでテイクダウンを奪い、パンチとヒジ打ちを落としたところで試合終了となった。判定は3−0で長南の勝利。しかし最後まで力を振り絞り、すべてを出し尽くした池本に大きな拍手が送られた。

「アッという間の格闘技人生、得たものはめちゃくちゃ大きい」

「格闘技で多くのことを学んだ」と池本(左)
「格闘技で多くのことを学んだ」と池本(左)【中村拓己】

 引退セレモニーではDEEP佐伯繁代表、池本の師であるライルーツコナン森泰樹氏ら、関係者が花束や記念品を贈呈。マイクを持った池本は「長南選手のおかげでやりきることが出来ました。今の自分が出来ることはあれがすべてで、本当に後悔もなくリングを去ることができます。体力や技すべてで負けたかもしれませんが、気持ちだけは負けないつもりで戦って、(自分の)原点だったと思います」と挨拶。


「格闘技を通して友達の大切さや思いやり、色んなことを学ばせてもらいました。格闘技は勝ち負けがあるので、負けた後の周りの励ましや仲間の応援、会長の激励で何度も何度もくじけそうになりながら支えてもらい、次に向かって戦う気持ちを作ってやってきました。アッという間の格闘技人生でしたけど、得たものはめちゃくちゃ大きいと思います」と格闘技人生を振り返り「何より勝ったり負けたり、そして期待を裏切ることもしながら、これだけの人が引退興行に来てくれたことが自分の格闘技人生の宝だと思っています。本当にありがとうございました」とファンに感謝の言葉を述べ、10カウントゴングを聞いた。

中村拓己
福岡県久留米市出身。プロレスファンから格闘技ファンを経て2003年に格闘技WEBマガジンの編集部入りし、2012年からフリーライターに。スポーツナビではその年の青木真也vs.エディ・アルバレスから執筆。格闘技を中心に活動し、専門誌の執筆、技術本の制作、テレビ解説も務める。

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