“浪速のスピードマスター”池本誠知ラストマッチでド突き合い、長南も年内引退を発表

中村拓己

引退後は選手育成・経営者へ「格闘技に携わっていくことが幸せ」

引退後は自ら経営するジムで後進の育成に励む 【中村拓己】

 現在、池本は総合格闘技スタジオSTYLEの代表を務める一方、加圧トレーニングスタジオや加圧ビューティサロンを経営する経営者としての顔を持っている。

 引退後も「今まで格闘技に命をかけてやってきましたが、もうそれはなくなります。次は自分のジム、若い選手の応援、お店のことを考えて、そっちに全力を注いで、格闘技で得た“乗り越えていく気持ち”を大切にして、みなさんと一緒に頑張っていきたい」と選手とは違う形で格闘技に携わっていくとのこと。

 バックステージでは「14歳でプロレスラーを目指してから、プロレス・格闘技がなかったら生きていく術がないっていうくらい、自分にとってなくてはならないものでした。だから引退後はどうしよう?ってずっと思っていたんですけど、そこでジムを出すことにシフトチェンジして、人を応援することなど、違う意味で関わっていければ、一生(格闘技が)できると気持ちの切り替えが出来たので、これからも格闘技に携わっていけることが幸せだなと思います。だから一生(格闘技は)やりがいがあります」と格闘技への愛を語っていた。

長南も年内引退を明言「秋ぐらいに引退興行をやりたい」

長南(上)も年内引退を正式発表 【中村拓己】

 池本の対戦相手を務めた長南からも引退宣言が飛び出した。すでに専門誌・専門メディアでのインタビューで「池本戦をクリアできたらもう1試合、できなかったら池本戦で終わり」と引退を示唆していた長南は、試合直後に「もっといい試合をして、次で僕も引退します」と明言した。

 バックステージでは「(引退試合は)秋ぐらいじゃないですかね。これから佐伯さんとも詰めた話をしていくと思いますけど、自分の引退興行なんでうちのジムの選手をみんな出して、チーム一丸となってやりたい」と話した長南。

 2日前にTDCホールで行われた「DEEP 62 IMPACT」で白井祐矢を下して第5代ウェルター級王者となったダン・ホーンバックルが次の挑戦者に長南を逆指名しているが、長南自身も「一度、試合が流れているんでやってみたい気持ちはある」と前向きなコメント。(※2010年12月にSRCで試合が組まれたものの、ホーンバックルが体調不良により欠場)

 ただし「最後の相手は色んな可能性があると思うし、その中で交渉して決めたい」と、あくまでホーンバックルは候補の一人だとしている。日本の総合格闘技をけん引してきたファイターでもある長南が、どういった形で最後のリングに上がるのか。正式決定・発表を待ちたい。
■「DEEP OSAKA IMPACT2013〜池本誠知引退興行〜」
4月28日(日)大阪・IMPホール

<メインイベント ヒジありルール 75kg以下契約 5分3R>
●池本誠知(総合格闘技スタジオSTYLE)
(判定0−3)
○長南 亮(TRIBE TOKYO MMA)

<セミファイナル ウェルター級 5分3R>
○田村ヒビキ(パラエストラ大阪)
(判定2−0)
●住村竜市朗(トリニティーサンズ)

<第9試合 フライ級 5分3R>
○柴田“MONKEY”有哉(総合格闘技スタジオSTYLE)
(1R3分25秒、三角絞め)
●加藤直之(SPLASH)

<第8試合 フェザー級 5分3R>
○鍵山雄介(総合格闘技道場コブラ会)
(3R3分23秒、TKO)
●ジプシータロー(修斗ジムBLOWS) 

<第7試合 シュートボクシング公式戦 62kg契約 3分3R> 
●平井慎介(及川道場)
(判定0−3)
○TAISHO(TEAM BARBOSA JAPAN)
※29−30、29−30、29−30

<第6試合 フェザー級 5分2R>
△寺田功(ALLIANCE)
(判定0−1)
△別府セブン(総合格闘技道場コブラ会)

<第5試合 ライト級 5分2R>
○中村晃司(パンクラス稲垣組)
(判定3−0)
●田中健一(総合格闘技スタジオSTYLE)

<第4試合 64kg以下契約 5分2R>
○金太郎(総合格闘技闇愚羅)
(1R2分10秒、TKO)
●西岡一弥(修和館)

<第3試合 フェザー級 5分2R>
●森宏之(総合格闘技闇愚羅)
(判定0−3)
○巽大祐(NEX)

<第2試合 53kg以下契約 5分2R>
●則清弘幸(パンクラス稲垣組)
(判定0−3)
○いちょう“Snufkin”ともなが(総合格闘技道場コブラ会)

<第1試合 フライ級 5分2R>
○獅庵(パラエストラ東大阪)
(1R0分23秒、KO)
●古賀俊一(SPLASH)

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著者プロフィール

福岡県久留米市出身。プロレスファンから格闘技ファンを経て2003年に格闘技WEBマガジンの編集部入りし、2012年からフリーライターに。スポーツナビではその年の青木真也vs.エディ・アルバレスから執筆。格闘技を中心に活動し、専門誌の執筆、技術本の制作、テレビ解説も務める。

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