ジェンティルドンナ、世界の舞台で価値ある2着=合田直弘のドバイミーティング回顧

JRA-VAN

レイナルドザウィザードが7歳でG1初制覇

<ドバイゴールデンシャヒーン(AW1200m)>

 日本から遠征したタイセイレジェンド(牡6)が、G1BCスプリント(ダート6F)勝ち馬・トリニバーグ(牡4)、G1マリブS(ダート7F)2着馬プライベートゾーン(セン4)という、北米調教馬2頭とともに果敢に先行。短距離路線の水準が高い豪州で、昨年11月にG1パティナックファームクラシック(芝1200m)を制し、レーティング第1位(121)での出走となったメンタル(セン4)は後方からの競馬となった。
 直線残り300m付近で先頭に立ったのは、前哨戦のG3マハブアルシマール(AW1200m)の勝ち馬で、前半は先行馬群を前に見る位置で競馬をしていたレイナルドザウィザード(セン7)。G3マハブアルシマール3着馬のバルモントマスト(セン5)がゴール前で追い込むも、これをクビ差で退けて優勝を飾った。

 レイナルドザウィザードは北米産馬。祖国で走っていた2歳時にG2・3着の成績を残しているものの、その後は長く低迷。前走が重賞初制覇で、ここがG1初制覇と、7歳にして我が世の春を迎えることになった。

 一方、人気のメンタルは後方のまま良いところなく10着に大敗。前走メイダンのG3アルシンダガスプリント(AW1200m)を快勝し、タペタ適性も高いとの評価を得てここへ出走していた同馬だが、このレースの勝ち時計は前走より1秒87も遅く、時計のかかる仕様になっていたタペタをうまくハンドリングできなかったことが、敗因と見てよさそうだ。
 また、プライベートゾーン9着、トリニバーグ11着、タイセイレジェンド12着と、先行した馬たちも軒並み大敗。展開が不向きだった上に、タペタ適性も低かったことが、タイセイレジェンドの敗因と言えそうである。

レーディング最上位のシュルク、タペタに適応できず

<UAEダービー(AW1900m)>

 イタリアのG1グランクリテリウム(芝1600m)勝ち馬で、レーティング第3位(110)のロウエンフォースメント(牡3)が先行。G3UAEオークス(AW1900m)勝ち馬で、牝馬ながらレーティング第1位(116)での出走となった シュルク(牝3)は3番手グループ外目を追走。前哨戦のリステッドレースであるアルバスタキヤ(AW1900m)を制している、レーティング第2位(112)のシークレットナンバー(牡3)は、スタートで後手を踏んで後方からの競馬となった。
 直線残り350m付近で先頭に立ったのが、道中2番手で競馬をしていたラインズオブバトル(牡3)で、そのまま後続の追撃を退けて優勝を飾った。

 ラインズオブバトルは愛国調教馬。昨年10月にダンドーク競馬場で行われたリステッドレースのスターアピールS(AW7F)を制し、欧州調教馬ながらオールウェザーでの実績をあげての参戦だった。

 アルバスタキヤの4着馬エルヴァル(セン3)が、後方から追い込んで1馬身1/2差の2着。2着馬から半馬身差の3着がシークレットナンバーだった。
 一方、レーティング最上位のシュルクは、終盤伸びを欠き7着に敗退。ゴールデンシャヒーンの項目でも記したが、この日のタペタは時計がかかる仕様になっており、このレースの勝ち時計もシュルクが制したG3UAEオークスより3秒33も遅いものだった。適性としては力を要求される状態だったようで、牝馬のシュルクには厳しい条件だったと言えよう。

(文・合田直弘/協力・JRA−VAN)

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