初優勝のドミニカ監督「われわれは本当に楽しんだ」

構成:スポーツナビ

レイエス「国の名と力を世界に示すことできた」

――大統領との電話では何を話したのか?

 大統領はまずわれわれの素晴らしい仕事に対して、祝福の言葉を言いたいとおっしゃってくれました。大統領がそうおっしゃってくれてわれわれも感激です。この勝利はドミニカ共和国の勝利です。この瞬間を待ち望んでいましたが、われわれはやったのです。フィールドであらん限りの力を尽くしました。

――この優勝はあなたの国にとってどれほどの意味を持つのか? また、今日は二塁打と三塁打を放った時に、塁上で拳を高く突き上げていた。あれはどいういう気持ちでやっていたのか?

 まず最初に二塁打を打った時は、大きな得点のチャンスでしたから、チームだけではなくて目の前にいるすべてのドミニカ人に向けてそうしました。そして実際に得点できました。自分の気持ちを言い表すのは難しいです。ドミニカ共和国ではこの瞬間を待ち望んでいたはずですからね。われわれは国全体のためにこれを成し遂げたのです。

――当初の大きな目標を達成してどういう気持ちか?

 自分たちの中には迷いがありませんでしたし、常にチームは自信を持っていましたし互いを信頼し合っていました。

――ドミニカ共和国は人口当たりで生み出す野球選手の数が世界で一番多いのにこれまでこういったトロフィーがなかったのが不思議だが?

 今回は第3回目の大会ですが、ようやく皆が待ち望んでいた結果をもたらすことができました。皆で成し遂げた勝利ですよ。ドミニカ共和国のファンの皆さんには感謝したいです。彼らはいつも100パーセントのサポートをしてくれましたから。

――この優勝はあなたの野球人生でどれくらいの位置にランクされるか?

 これは忘れがたい瞬間です。ドミニカ共和国の名前とその力を世界中に示すことができたわけですから。僕個人としても一生忘れません。母国を代表しているわけですから、自分のキャリア、人生の中でもベストな瞬間の1つです。

プエルトリコ監督、ドミニカは「情熱と熱さがあった」

――敗れたにも関わらず、試合後はポジティブな印象を受けた。

 もちろん勝ちたかったですし、その力もあったと思います。ドミニカ共和国は素晴らしいパフォーマンスをしてきましたので、お祝いを申し上げたいです。われわれは少し失望してます。しかし、選手たちは胸を張ってここを去ります。皆、誇りに思ってもいいのです。

――優勝することが目標だったと思いますが、ロスターを見ていると決勝に進んできただけでも大きな勲章だと思いますが?

 そうですね。われわれにはビッグネームは多くないですから。ここにいる者はここに来たいと思っていた者たちです。彼らには目標がありましたし、全力を尽くしてくれました。われわれは明確な目標と情熱があれば何かを成し遂げられるということを証明したと思います。ドミニカには才能がそろっています。他のチームもメジャーのスターがそろっています。しかし、ドミニカには情熱と熱さがありました。それがこういった勲章を得るに至った理由だと思います。

――大会を通して振り返ると、ベネズエラやアメリカ、そして王者の日本を倒してきた。それについてはどうか?

 そうですね、本当に自分たちの成し遂げてきたことには誇りを持っています。サンフアンでの1次ラウンドでドミニカとベネズエラと対戦した頃は、誰もわれわれが勝てる訳がないと思っていたはずです。でもわれわれはやりました。それからマイアミへ行き、そこでもあまり評価は高くなかった。でも再びやりました。そしてこの19日の決勝戦にいるわけです。当然ながらわれわれは全力を尽くしましたし、そのことを全員が誇りに思っています。各メンバーが目的は果たされたと思っているはずです。

――この2位という結果でプエルトリコでは野球人口は増えると思うか?

 少なくともプエルトリコという国を認知してもらったと思いますよ。プロの野球チームはプエルトリコに優れた選手が多くいると再認識したはずです。そして若い人たちにはプロの野球、とりわけメジャーリーグに多くのチャンスが転がっていると示したのではないでしょうか。そういったことは彼らのモチベーションを上げるでしょうし、われわれがその一助となったと思います。

<了>

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