最下位から「這い上がれ」 中畑DeNA2年目の挑戦

村瀬秀信

今季、不本意な成績に終わった筒香。来季は中村紀とのポジション争いに勝つことが絶対条件となる 【(C)YDB】

 46勝85敗13分。

 勝率3割5分1厘の最下位で終わった横浜DeNAの2012年ペナントレース。チームがリニューアルしたからと言って、簡単に勝てるほどプロ野球の世界は甘くなく、さりとて、ただ負けを重ねただけのシーズンというほど救いがないわけでもない。
 莫大に積み重ねた黒星の、その先におぼろげに見えた気がする光明。中でも若手選手の胎動は、来季の戦いを見据える上で注目せねばなるまい。

戦力補強で競争激化 若手の成長が浮上のカギ

「期待されているのは自分でも感じます。その期待に応えられるよう、成績を残したいと思います」

 シーズン前にそう誓った横浜の希望にして至宝、クリーンアップとして期待された筒香嘉智は、キャンプでのけがによる出遅れが影響し、打率は規定打席達成者のうち最下位の2割1分8厘。本塁打も10本と不本意な結果で終わってしまったが、DeNA打線のカギは依然として筒香が握っていることに変わりはない。来季はファーストにブランコが入るため、圧倒的な実績を誇る「将軍さま」中村紀洋とサードのポジションを懸けた一騎打ちを制することがレギュラーへの絶対条件となる。

 一方で今年1番センターに定着した荒波翔はゴールデングラブを獲得。一時、首位打者争いに加わったり(最終打率2割6分2厘のリーグ12位)、リーグ2位の24盗塁を記録するなど、機動力を掲げるチームに欠かせない存在となった。しかし、森本稀哲、下園辰哉、啓二朗らに、復帰した多村仁志が加わる外野のポジション争いは熾烈(しれつ)。もう一段上のレベルへ成長しレギュラーを確保したい。

 課題となっている先発陣では、三浦大輔、高崎健太郎、藤井秀悟に次ぐ存在として期待される国吉佑樹は、初完封を果たすなどポテンシャルの高さを十分に伺わせた。また、10月7日の巨人最終戦で9回1失点とほぼ完璧に封じ込めた加賀美希昇らが出てきた。彼らが来季のローテに入ることは必須で、貯金をつくれる結果を残せれば、自ずとチームも浮上するだろう。

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著者プロフィール

1975年8月29日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。プロ野球とエンターテイメントをテーマにさまざまな雑誌へ寄稿。幼少の頃からの大洋・横浜ファン。

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