「これがワイルドの道」GET WILDが世界タッグ王座を返上!

全日本プロレス

「世界最強タッグ」へ向け世界タッグ王座を返上したGET WILD 【全日本プロレス】

 10月30日(火)、都内にある事務所で、全日本プロレスの大森隆男&征矢学のGET WILDが記者会見を実施。次期シリーズ『40th Anniversary Year 2012 世界最強タッグ決定リーグ戦』に向けて、現在保持している世界タッグ王座を返上することを発表した。

■先輩がやってきた歴史に則り返上決意

「突然ではございますが、世界タッグを返上したいと思います」
 征矢からの突然の宣言だった。GET WILD結成1周年ともなるこの『最強タッグ』。「優勝しかあり得ない」と意気込んでいた大森も突然の征矢の返上宣言に、「何言ってんだ!? なんで返上する必要があるんだよ!」と戸惑うばかり。
 しかし、そんなことを意に介さない征矢は、「今年はどんな年だ? 全日本が創立40周年、大森隆男デビュー20周年、そしてGET WILD結成1周年。この記念すべき大会に、歴史に則って、数々の先輩がやってきた世界タッグの返上をして、リーグ戦に臨みます」と、返上を決意した理由を述べた。

 世界タッグは1988年にインターナショナル・タッグ王座とPWF世界タッグ王座という二つのタイトルがジャンボ鶴田&谷津嘉章の五輪コンビによって統一されて出来たタイトルだが、その年の『最強タッグ』を前に当時の第5代王者であった鶴田&谷津組が返上。優勝チームが新王者となる形式となり、これは慣例として1994年まで続いた。しかし、1995年以降はこの慣例も消滅。征矢は全日本40周年というこの記念すべき年の大会で、この慣例を復活させようというのだ。

 GET WILDにとって、世界タッグ王座は思い入れのあるタイトル。4大タイトルが全て他団体に流出する中で、いち早くGET WILDが世界タッグ奪還に成功した。一度は真田聖也&ジョー・ドーリングに奪われたものの、すぐさま取り戻し、現在まで3度の防衛に成功している。大森にとっても、全日本に再入団して初めて手にしたタイトルであり、そう簡単に手放すわけにはいかない。
「返上しなくても、持ったまま優勝すればいいじゃねえか!」と征矢に対して食い下がる大森。しかし、征矢は「世の中、そんなに甘くない!」とピシャリ。しかも、『最強タッグ』に向けての返上の歴史もしっかりと調査してきた。「返上して、『最強タッグ』に優勝し、王座に返り咲いたのは1989年の天龍源一郎&スタン・ハンセン組、そして1994年の三沢光晴&小橋健太(現・建太)組だけ。俺らは3番目のチームになる!」と、返上を譲らない。

王者返り咲きの確率は2/7

世界最強タッグで優勝して王座返り咲きをめざす 【全日本プロレス】

 7チームが返上し、返り咲いたのは2チームだけ。確率的には2/7とかなり厳しい。それでも征矢は、「2/7ならワイルドスコア的にはちょうどいい」と意味不明の言葉を放って、自信たっぷり。そして、なかなか決断しない大森に対して、「これもよ、兄貴! あ、兄貴は俺だった……。旦那! これがワイルドの道だろう! 甘ったれたチャンピオンでいいのかよ!?」と同意を迫ったのだ。

 ここまで返上に抵抗してきた大森も、「ワイルドという言葉を出されると弱いな……。それがワイルドの道だというならわかったよ」と遂に同意。会見に同席していた内田雅之社長も、「何の会見かと思ったら……」と相変わらずのワイルド劇場に戸惑いを見せながらも、「こういう話になったら、受け入れますよ。ベルトが空位になったら他のチームもボルテージが上がるし、すごい闘いになるんじゃないですか?」と、GET WILDの返上を承諾。ここにGET WILDの世界タッグ王座返上が正式に決定となった。なお、慣例に則り、優勝チームがこのGET WILDが返上した世界タッグを手にすることになり、第64代王者になることも決定している。

 征矢が、10月22日に開かれた船木誠勝との三冠戦発表の記者会見で、船木より「自分が勝ったら世界タッグに挑戦」という申し出を「自分なりに考えていることがあるので、誰の挑戦も受けられない」と拒否していたのは、この返上を考えていたから。「これがボクが考えていた最大のプランです!」と胸を張る征矢。「この記念すべき年にワイルドを咲かせてみせようぜ!」と最後まで怪気炎を上げていた。

■全日本プロレス「40th ANNIVERSARY FINAL TOUR 2012」
12月11日(火)長野・ホワイトリング 開始18:30

【決定対戦カード】

<三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]船木誠勝
[挑戦者]征矢 学
※船木誠勝は3度目の防衛戦

■全日本プロレス「世界最強タッグ決定リーグ戦」
11月17日(土)東京・後楽園ホール 開始18:00

<世界ジュニア・ヘビー級選手権試合 60分1本勝負>
[王者]大和ヒロシ
[挑戦者]カズ・ハヤシ
※大和ヒロシは4度目の防衛戦

【世界最強タッグ決定リーグ戦』参加チーム】

・大森隆男〈GET WILD/第63代世界タッグ選手権者〉&征矢学〈GET WILD/第63代世界タッグ選手権者〉
・船木誠勝〈STACK OF ARMS/第45代三冠ヘビー級選手権者〉&河野真幸〈STACK OF ARMS〉
・諏訪魔〈チーム・ディストラクション〉&ジョー・ドーリング
・太陽ケア&真田聖也〈初代GAORA TV選手権者〉
・曙〈SMOP〉&浜亮太〈SMOP〉
・田中稔〈ジュニア・スターズ/第89代アジアタッグ選手権者〉&金本浩二〈ジュニア・スターズ/第89代アジアタッグ選手権者〉
・KENSO〈チーム ビチッと!〉&ザ・グレート・サスケ〈みちのくプロレス〉
・関本大介〈大日本プロレス〉&岡林裕二〈大日本プロレス〉
・本間朋晃〈ターメリック・ストーム〉&宮本和志〈ターメリック・ストーム/天龍プロジェクト〉
・バンビ・キラー&フランツ・ダイナマイト
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