スマートファルコン砂最強! 5連覇の武豊「ドバイへ」=JBC
同馬はこれで連勝を「7」に伸ばし、JRA・地方含め通算31戦21勝、重賞は17勝目。GIレースは2010年JBCクラシック、2010年東京大賞典、2011年帝王賞に続き4勝目。そして騎乗した武豊は、2007年〜09年ヴァーミリアン、2010年スマートファルコンに続き同レース5連覇を達成した。
一方、2着トランセンドから3馬身半差の3着には吉田豊騎乗の3番人気シビルウォー(牡6=美浦・戸田厩舎)が入り、JRA所属馬が人気どおりに上位を独占。なお、8番人気だった高知のグランシュバリエ(牡6=雑賀正厩舎)が4着に入り、地方馬で最先着を果たした。
「自分の競馬に徹しようと、迷いはなかった」
「今回はすごく強い馬がいたので気にはなっていましたけど、自分の競馬に徹しようと、迷いはなかったです」
そうライバルとの対決を振り返った武豊。言葉どおり好スタートから先手を切ると、小細工を使うことなく“定位置”のハナへ。「本当に強い馬だな、道中そう思いながら乗っていました」と、相棒の強さを肌で味わいながらラップを刻んでいく。
一方のトランセンドはぴったりマークする形の2番手を進んでおり、武豊は「トランセンドが来ている気配も感じていた」が、3コーナーから後続を突き放すいつもの必勝パターンで直線へ。ゴール前でトランセンドに激しく追い上げられただけに「最後までヒヤヒヤでした」と苦笑いを見せたが、スマートファルコンも踏ん張り1馬身差の完封劇。名実ともにダート最強の座を手に入れた。
大目標はドバイWC、次走はJCダートが有力
小崎調教師も「このまま連勝を続けてドバイに行ければ。そこに行けるようにローテーションを組んで行きたい」とコメント。次走に関しては「さすがに厳しい競馬をした後なので、まずは馬の状態を見てから」と未定だが、「JCダートに使えるように調整したい」と、GIジャパンカップダート(12月4日、阪神1800メートルダート)が次の目標となりそうだ。
「この馬は地方で強くさせてもらった馬です」
武豊が大井の超満員ファンの前でそうアピールしたように、“ホーム”である地方競馬場でまずは最強を証明。そして、いざJRAに凱旋、さらには世界へ――。武豊とスマートファルコンはどこまでも高みを目指し飛んでいく。