川澄「最初は遠めからでもシュートを打っていく」=女子ワールドカップ決勝 米国戦前日選手コメント

馬見新拓郎

川澄奈穂美(INAC神戸レオネッサ)

決勝戦に向け調整する澤(中央)ら日本イレブン=フランクフルト 【共同】

「最初は遠めからでもシュートを打っていく」

 勝っても負けても残り1試合なので、思い切り楽しみたいなと思います。なでしこジャパンは、どの試合の前も、すごくリラックスできていると思います。わたしもいつも通りです。「ワールドカップの決勝だから」という特別な感じはありません。

(決勝の)前半は我慢の時間。後半は相手の運動量も落ちてくると思います。(米国対)フランス戦を見ても、フランスがボールを持てていた。なでしこも、1人1人がしっかりギャップに入ってパスコースを作り、ボールをつないでいきたいと思います。米国のディフェンスライン4枚の間が空いている時間もあったし、バイタルエリアにもスペースが空きやすい。そういうすきを狙って、最初は遠めからでもシュートを打っていけば、後々スルーパスも通しやすくなると思います。そういったところを狙っていきたいです。

安藤梢(デュイスブルク/ドイツ)

「なでしこはドイツに勝って自信をつけた」

 米国にはフリーでボールを持たせないように、連動して守備をすることが大事。狙い目をつけていけば、ボールを取ることができると思います。12番(ローレン・チェニー)とか、調子のいい選手が多いみたいだけど、なでしこのディフェンスがしっかり抑えてくれると思います。米国は全員が速いチームですけど、なでしこもドイツに勝って自信をつけました。

 個人としては、明日はできるだけスペースに走りながらスピードに乗ってボールを受けたいですね。5月には米国に2度負けていますが、その時よりも自分たちは成長していると思います。

海堀あゆみ(INAC神戸レオネッサ)

「攻撃の選手が絶対に点を取ってくれると信じて」

 米国とは5月に2度対戦して連敗していますけど、こちらもあちらも、今はチーム状況が変化しています。なでしこジャパンには、前線からのプレスをはじめとした緻密(ちみつ)なサッカーがある。そういう強みを発揮していけば、チャンスが生まれると思います。
 とはいえ、明日は攻められる時間が多そうです。守備には声を掛け合うことも大事だけれど、それよりも毎日の練習での積み重ねが大事。声が通らないのは、相手も一緒。日頃の努力に自信を持って臨みます。

 特に警戒しているのは、FWの20番(アビー・ワンバック)の強さ。それと中盤の展開力、スピードです。失点ゼロで抑えていたら、チャンスは絶対に来ると思います。それには絶対に勝ちたいという思いが大事。攻撃の選手が絶対に(得点を)取ってくれると信じて、守り抜きたいです。

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著者プロフィール

1984年2月8日、鹿児島県阿久根市出身。フリーライター。携帯電話公式サッカーサイト『オーレ!ニッポン』編集部を経て、2005年からフリーに。以後、女子サッカーを中心に2011年女子W杯、ロンドン五輪などを取材。週刊サッカーマガジン、エルゴラッソ等に寄稿。既刊本に『なでしこジャパン 壁をこえる奇跡の言葉128』(二見書房)。

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