川澄「最初は遠めからでもシュートを打っていく」=女子ワールドカップ決勝 米国戦前日選手コメント

馬見新拓郎

丸山桂里奈(ジェフユナイテッド市原・千葉)

「東北の人のためにも頑張りたい」

 決勝を控えた今、いろんな想いがこみ上げてきます。震災からの復興に向けて立ち上がろうとする人たちの姿に、わたしは励まされてきました。だから明日の決勝戦は、東北の人のためにも頑張りたいです。

 対戦相手の米国には、かつて移籍したのに試合にほとんど出られなかったという、悔しい思い出があります。その米国に勝って、優勝して、見返してやりたいです。
 ドイツから点を取ったことで、どの国からでも点が取れそうな自信がつきました。わたしが出る時間帯は、みんなが疲れている。ドイツ戦も相手がわたしを嫌がっていると感じました。決勝戦でも、相手が嫌がるプレーをしようと思います。

阪口夢穂(アルビレックス新潟レディース)

「ポゼッションをするチームに日本は強い」

 米国の攻撃に対して、1人で対応するのは難しいと思うので、近くの人がどんどんわき出てくるようなディフェンスができればいいと思います。全体をかなりコンパクトにして、味方が抜かれてもまた近くに味方がいるような守り方ができれば、ボールを取れると思います。

 米国はポゼッションをしてくるみたいですね。それに対して、佐々木監督も『どうぞやってくれ』って言ったみたいで。わたしも監督と同じお願いをしたいです(笑)。蹴られるよりもポゼッションをしてくれた方が、ボールの取りどころが多くなりますから。蹴られたらもう、もともこもなくて、総力戦になると思います。そういう(ポゼッションをする)チームには、日本は強いと思います。

 わたしは米国でプレーしていましたけど、米国代表には、本当に弱点らしい弱点はないですね。でも足元では日本の方が上手だと思います。テクニックとかボール回しだったら日本の方がうまいです。ただ、そんな日本の長所を帳消しにできるぐらいの体格とスピードがありますからね。そこがちょっと厄介ですね。

岩清水梓(日テレ・ベレーザ)

「自信を持って、積み重ねてきたことをやる」

 ドイツ戦で相手との体格差、スピードの差を埋める戦いができたことは大きいと思う。クロスの対応でも負けていませんし、改善した効果が出ていたと思います。守備陣が無失点で耐えていれば、いつか仲間が得点を取ってくれると信じています。

 準決勝で戦ったスウェーデンは世界一高いとは聞いていましたし、多少の怖さはありました。でも、やっぱりドイツ戦の後だったので、自信を持って戦えました。そして、自分たちのやっていることは間違っていないと、また自信になりました。決勝戦も自信を持って、積み重ねてきたことをやろうと思います。

<了>

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著者プロフィール

1984年2月8日、鹿児島県阿久根市出身。フリーライター。携帯電話公式サッカーサイト『オーレ!ニッポン』編集部を経て、2005年からフリーに。以後、女子サッカーを中心に2011年女子W杯、ロンドン五輪などを取材。週刊サッカーマガジン、エルゴラッソ等に寄稿。既刊本に『なでしこジャパン 壁をこえる奇跡の言葉128』(二見書房)。

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