岩谷麻優vs.須佐えり、最弱レスラーはどっちだ!?=スターダム

スポーツナビ

6.26スターダム新木場大会に向け、(左から)岩谷、夢、風香、須佐にインタビュー 【スポーツナビ】

 女子プロレス団体「スターダム」の2ndシーズン最終戦が、6月26日に東京・新木場1stRINGで開催。この1カ月後にはいよいよ団体初の聖地進出となる東京・後楽園ホール大会(7月24日)を控えるとあって、団体としても選手としても重要な大会となってきそうだ。

 メーンでは現スターダムの最強タッグ・夏樹☆たいよう&世IV虎組と、“This is スターダム”とも言うべき美と強さの象徴タッグである愛川ゆず季&美闘陽子が激突。また、可憐なルックスとそれに似合わない負けん気の強さが売りの、期待の第2期生・鹿島沙希が高橋奈苗を相手にデビュー戦を迎えるなど、見どころは盛りだくさんだ。

 そして、それらの試合を抑えて“裏メーン”と言ってもいいであろう注目のシングルマッチが組まれることになった。それが岩谷麻優vs.須佐えり。ともにデビューから勝ち星なしの12連敗中。いわば“スターダム最弱決定戦”が実現したわけだ。
 今回、スポーツナビではそんな連敗街道まっしぐらの岩谷、須佐、さらにこちらも今度こその初勝利を狙う9歳のキッズファイター・夢(はるか)、そして、風香GMも加えてのインタビュー。晴れの舞台である後楽園を前に、“最弱”の称号だけは避けたい岩谷、須佐に初勝利への意気込みを聞いた。

女子高校生レスラー・須佐えりは風香のストーカーだった!?

須佐えり17歳、高校3年生です 【スポーツナビ】

――本日もよろしくお願いします。6月26日の新木場大会の話の前に、今回はインタビュー初登場の選手が2人来てくれました。

風香「はい。須佐えりと、夢(はるか)です」

――それじゃあ、まず自己紹介からいきましょうか。

須佐「はい! 須佐えりです。現役女子高校生レスラーです。17歳、高校3年生です」

「ハルカです。9歳です。小学校3年生です」

――はい、それではまず、須佐選手から聞いていきますね。そもそもスターダムに入ったきっかけから教えてください。

須佐「実は私、いじめられていまして……」

風香「えっ!? いきなりそこから!? ほら、もっと前から」

須佐「あ、あ、はい、もともとプロレスが大好きで、もう10年くらい前から見ていました。最初は全女からスタートしたんですけど、風香さんの試合を見て、『この選手は今までの選手とどこか雰囲気が違う!』と思って、気がついたらゾッコンでしたね。風香さんの試合はもちろん、イベントとかにも全部行きました。それはもうストーカーのように(笑)。
 それで風香さんが引退した後のイベントに行って、そこで『私、いじめられているんです』って相談したら、その時風香さんはプロレス教室を始めていて、『プロレスやって強くなろうよ』って言ってくれたんです。それがきっかけですね。で、そのプロレス教室には愛川(ゆず季)さんとハルカちゃんがいました」

――ほぉ〜。風香さんから誘われる前からプロレスラーになりたいとは思っていたんですか? それとも、そのプロレス教室に行ったのがきっかけですか?

須佐「小学生のときから憧れはありました。小学校2年生のときですね、その時にJDスターの乱丸選手を見て、子供心をわしづかみにされました(笑)。いつかはこうなりたい!って」

――とすると、風香さんに誘われプロレス教室に通い始めて、あとはトントン拍子に?

須佐「はい。私が入った後に、世IV虎、美闘陽子、岩谷麻優が入ってきて、どんどん人数が増えていきました。でも、その頃は私がトップだったんです!」

風香「そうなんですよ。ゆずポン祭りの第1回大会でスターダムのエキシビションをやったんですけど、その時のトップだった須佐えりの出場がまず決まって、対戦相手の候補が美闘か世IV虎だったんです。結局、世IV虎がケガをしてしまったので美闘の出場が決まったんですけど、最初に出る選手として決まっちゃうくらい当時の須佐はトップでしたね」

――でも、デビュー戦からいまだ未勝利なのは……

須佐「はい……そこで調子に乗り過ぎて、今に至ると……」

風香「逆に世IV虎はそのエキシビションにケガで出られなかったという悔しさがあったから、その後一生懸命頑張って、今のポジションがあるんだと思います」

夢(はるか)9歳、風香が認める天才キッズファイター

夢(はるか)は弱冠9歳、小学3年生のキッズファイターだ 【スポーツナビ】

――実力主義の現実社会は厳しいですね……。では、気を取り直して、ハルカちゃん、いきましょうか? 同じような質問ですが、スターダムに入るきっかけから教えてください

「はい! 父が接骨院をやっていて、そこにたまたま風香さんが治療で通っていて、風香さんと知り合いました。で、兄は空手をやっていたんですけど、風香祭りでやったキッズファイターのパフォーマンスに兄が出ることになって、私も風香祭りを見に行ったらすごく楽しくて、私もやってみたいと思いました。
 その後、風香さんからシュートボクシングを教えてもらうようになったんですけど、引退後に『プロレスやってみない?』って言われて、見学に行って少しやってみたら、すごく楽しくなって、プロレスを始めることになりました」

――はい。ちなみに風香GM、なんで小学生の女の子をプロレスに誘ったんですか? すでにこの年齢にしてあふれる才能を見抜いていた、とか?

風香「いや、それはですね、ハルちゃんの方からずーっと『プロレスやりたい!』って言ってたんですよ。空手とかでは物足りないらしくて……」

――え、そうなの?

「はい。もともと運動がすごく大好きで、プロレスだったらたくさん動けるし、格闘技も好きだったので、プロレスをやりたいって思っていました」

風香「ハルちゃんって、すごいんですよ。熱心な風香ファンのちびっことして雑誌とかにも紹介されたことあるんです。一番の風香ファン!って(笑)」

須佐「……………(怒)」

――ん? あれ、須佐さん? 何か気に食わない?

須佐「はい! だって私の方が風香さんのファンですもん!」

「ハルカの方がファンだよ!」

須佐「だって私、風香さんのプロデビューから知ってるよ!」

風香「えりちゃんも実はJDスターのファンの間では有名な子だったんですよ。当時のJDスターには、イベントとかにも毎回来る子供の熱心なファンってえりちゃんしかいなくて、そのえりちゃんがスターダムでプロレスデビューするっていうので、当時のJDのファンの人たちが戻ってきてくれたりしたんです」

――へー、それってすごいじゃないですか

須佐「えへへへへへ」

未勝利コンビ、火花バチバチ!

デビューからまだ勝利がない岩谷、今度こそ初勝利? 【スポーツナビ】

――では、自己紹介もざっと終わったところで、第2シリーズの最終戦となる6.26新木場大会の話題といきましょうか。今回来てくれた3人が1つの注目ポイントということで。

風香「はい。この未勝利トリオが初勝利なるか、という点ですね。ハルちゃんはちょっと意味合いは違うんですが。それで、今大会ではいまだ勝ち星がない岩谷と須佐の2人が直接対決します。スターダム最弱決定戦ですね」

岩谷「須佐えりは今一番負けたくない相手ですね!」

須佐「私だってコレには負けたくない!」

岩谷「コレって……モノじゃないし! 私、今12連敗中なんですけど、自分はメインで強い選手と当たってきたから負けてるだけであって、前座で負け続けている須佐えりとは違います!」

須佐「私も、デビュー戦で長野(美香)さんに負けて、その後も同期に負けて、高橋(奈苗)さんにコテンパンにされましたが、そこから『変わりたい! もっと経験積みたい!』って思って他団体の選手と5試合やってきました。その成果もあって、前回の世IV虎戦も負けてしまったけど、差は縮まってる手応えがあったし、岩谷には負ける気がしないです。潰します!」

岩谷「潰し返します!」

――まあ、まあ。風香さんから見た最弱決定戦の勝敗予想は?

風香「そうですねぇ……難しいなぁ……両方ともフィニッシュ技を持っていないから、最悪のシナリオを想定すると、最後までダラダラ、グダグダになってタイムアップしそう……」

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