斎藤佑樹を中心に世界一を目指す精鋭22名=世界大学野球選手権・日本代表メンバー

矢島彩

投手

斎藤佑樹(1/早稲田実高−早大4年 右右 175センチ75キロ)
 大学日本代表のエース。金メダルを逃し、涙を流した前回大会のリベンジを誓う。的を絞らせない巧みな投球術で、相手を翻弄(ほんろう)したいところ。リーグ戦同様、強力リリーフ陣が控えているので、先発として試合をつくることが最大の任務。まずは開幕試合の韓国戦で好投して、日本にいい流れを持ち込みたい。

乾真大(14/東洋大姫路高−東洋大4年 左左 175センチ74キロ)
 大学日本代表の常連だ。斎藤とともに高校、前回の世界大会でも日本代表メンバー入り。前回はリリーフで3試合に登板している。カーブ、シンカーなどを操る左の技巧派で、鋭く落ちるスライダーが生命線だ。今季の結果はいまひとつだが、豊富な国際大会での経験を発揮したい。

大石達也(15/福岡大大濠高−早大4年 右左 182センチ76キロ)
 リリーフエース。最速155キロのストレート主体で、高い奪三振率を誇る。昨年の日米大学野球の第5試合では、打者7人から5三振を奪った。分かっていても打てないストレートが最大の魅力だ。リーグ戦、選考合宿ともにいまひとつだったが、首脳陣の信頼は厚い。

加賀美希昇(18/桐蔭学園高−法大4年 右右 186センチ88キロ)
 中大・澤村拓一が右脇腹痛で代表を外れ、代わりに緊急招集された。186センチの大型右腕で、最速152キロのストレートと大きなカーブ、チェンジアップを武器にする。制球が安定している先発タイプ。澤村の穴を埋める働きが期待されている。

菅野智之(11/東海大相模高−東海大3年 右右 185センチ86キロ)
 先発、クローザーのどちらもこなし、首脳陣の期待も大きい。首都リーグ通算20勝を平成最速でマークした。6月の大学選手権ではチームを準優勝に導いた。最速155キロのストレートに140キロ台のスライダー、カットボールなど多彩な変化球を操る。巨人・原辰徳監督のおい。

藤岡貴裕(17/桐生一高−東洋大3年 左左 181センチ80キロ)
 今春ブレイクした左腕。大学選手権ではMVPも受賞した。伸びのあるストレートと、大きくタテ割れするスライダー、カーブが生命線。コーナーぎりぎりを突く制球力を持ち合わせている。榎本監督が「打ちづらいピッチングをする」と評価するピッチングには、打者は想像以上に差し込まれるという。キューバ戦(予選)で先発予定だ。

野村祐輔(19/広陵高−明大3年 右右 177センチ72キロ)
 オーソドックスな右腕。最速149キロのほか、スライダー、カットボール、フォークなど変化球の精度も高い。昨年に対戦した米国代表の一人は、野村をもっとも印象に残った投手に挙げていた。先発以外でも自分の役割をまっとうできる柔軟性もあり、さまざまな場面での起用が予想される。

中後悠平(20/近大新宮高−近大3年 左左 182センチ72キロ)
 左のスリークオーター、代表唯一の変則投手だ。常時140キロ台中盤のストレートはキレ味十分。スライダーのほか、チェンジアップも新たに習得した。昨年の日米大学野球同様、中継ぎでフル回転したいところ。NPBフレッシュ選抜戦では自分のミスも絡んで結果を残せず。この反省を本番で生かしたい。

捕手

小池翔大(22/常総学院高−青学大4年 右右 183センチ83キロ)
 斎藤世代の不動の正捕手。「投手中心に2〜3点を守りきる野球を目指す」(榎本監督)という戦略から、小池のリードが重要になる。スローイング、キャッチングに安定感があり、ディフェンスの総合力は大学ナンバーワン。派手さはないが、冷静沈着にリードする姿勢にも注目だ。

伏見寅威(27/東海大四高−東海大2年 右右 182センチ83キロ)
 初の候補入りから代表をもぎ取った。東海大では今季4番に座り、打率4割8分5厘で首位打者に輝いた。東海大四高時代から強肩強打の選手として注目を浴び、将来性の高さが光る。“トライ”という名前は父がラグビー選手だったため。

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著者プロフィール

 1984年、神奈川県出身。『アマチュア野球』、『輝け甲子園の星』『カレッジベースヒーローズ』(以上、日刊スポーツ出版社)や『ホームラン』(廣済堂出版)などで雑誌編集や取材に携わる。また、日刊スポーツコム内でアマチュア野球のブログを配信中

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