斎藤佑樹を中心に世界一を目指す精鋭22名=世界大学野球選手権・日本代表メンバー

矢島彩

内野手

渡邉貴美男(3/文星芸大付高−国学院大4年 右左 164センチ66キロ)
 メンバー唯一の160センチ台。それを補うガッツが最大の魅力だ。全力プレー、リーダーシップにも長け、グラウンドで、ベンチで、その大きな声を武器に味方を盛り立てる。堅守が持ち味で内野はどこでも守ることができる。小技で揺さぶる嫌らしい選手。

阿部俊人(4/花咲徳栄高−東北福祉大4年 右左 180センチ73キロ)
 高いレベルで三拍子がそろう大学球界屈指の内野手。激戦区・遊撃のポジションの座を勝ち取っている。この1年間で着実にレベルアップした印象だ。魅力は打球への反応の良さと守備範囲の広さ。精鋭の集まりの中でも特にセンスを感じる。50メートル5秒8。

荒木郁也(6/日大三高−明大4年 右左 180センチ75キロ)
 福岡ソフトバンク・川崎宗則のようなプレースタイル。50メートル5秒7の俊足で内野安打を量産する。セーフティーバントも得意技のひとつだ。明大では遊撃を守るが、昨年の外野手経験を生かして出場機会をうかがう。リーグ通算59試合、打率2割7分8厘。斎藤とは高校(西東京大会)時代からのライバル。

井上晴哉(2/崇徳高−中大3年 右右 180センチ100キロ)
 不動の4番打者。大砲不在のチームにおいて、貴重な長距離砲と言える。リーグでは2度の本塁打王と、1度の首位打者。リーグ通算打率は3割2分9厘と、パワーと確実性を持ち合わせている。一塁の守備も器用にこなすが、今大会は指名打者での出場。打撃に集中できるのは大きい。

鈴木大地(5/桐蔭学園高−東洋大3年 右左 175センチ75キロ)
 トップバッターに抜てきされている。東洋大では、本人が「全然4番っぽくない4番」と語る通り、つなぎのバッティングに徹してきた。三振が非常に少なく、三塁の守備も堅実だ。大学選手権の結果を受けて追加召集されたメンバーでは、唯一の代表入り。阿部と鉄壁の三遊間を築きたい。

岡崎啓介(7/PL学園高−立大3年 右右 172センチ75キロ)
 リーグ戦で斎藤、加賀美からホームランを放つなど、パンチ力十分。リーグ6位という打率以上に打った印象を残した。今季から挑戦中の二塁でも1失策と守備は安定。名門・PL学園高では1年からレギュラーとして活躍し、2年春に広島・前田健太らと甲子園ベスト4に進出した。

多木裕史(26/坂出高−法大2年 右左 178センチ74キロ)
 昨年とことしのプロとの交流戦で2試合ともに安打を記録。大舞台に強い印象を与えている。春季リーグ戦こそ持ち前の打撃が影を潜めたものの、バットコントロールなど打撃センスは光るものがある。1年時から法大のレギュラー(遊撃)として日本一も経験。今大会は一塁手として世界一を目指す。

松本幸一郎(8/横浜高−立大2年 右左 178センチ78キロ)
 ケガの林崎遼(東洋大4年)に代わって7月22日に緊急招集された。今春、遊撃のレギュラーを獲得したばかりの伸び盛り。ミート力に優れ、リーグ戦で安打を量産し、ベストナインも獲得した。今後もアベレージヒッターとして、さらなる成長が期待される。

外野手

伊志嶺翔大(10/沖縄尚学高−東海大4年 右右 178センチ78キロ)
 キャプテンを務める。大学球界屈指の外野手で、昨年から三拍子すべてにおいて大きく成長した。先の大学選手権では首位打者に輝き、準優勝に大きく貢献した。リーグでは通算3度のベストナインを獲得している。全日本ではリーダーシップはもちろん、3番打者としての働きが求められる。

長谷川雄一(24/済美高−近大4年 右右 177センチ80キロ)
 俊足巧打の右打者。全日本候補合宿の練習試合では、俊足を生かして守備範囲の広さをアピールし、攻守で存在感を残した。今季の関西学生リーグでは12試合中10試合で安打を記録するなど、打撃に確実性があり、ベストナインにも初選出されている。外野はもちろん、一塁を守ることもあった。

若松政宏(25/大阪桐蔭高−近大4年 右右 180センチ90キロ)
 力強いスイングが持ち味。榎本監督が大きな期待を寄せている。2年秋にリーグ首位打者を獲得し、昨秋も4割以上の打率を残した。近大のキャプテンも務める。大阪桐蔭高時代は、北海道日本ハム・中田の1学年先輩。流れを変える長打に期待。

伊藤隼太 (9/中京大中京高−慶大3年 右左 176センチ82キロ)
 慶大からは3大会ぶりの選出。リーグ戦優勝の打の立役者。リーグトップの12打点をたたき出した勝負強さが光る。足の痛みをおして全力疾走を貫くなど、プレースタイルも見事。NPBフレッシュ選抜との試合では、チーム唯一のマルチ安打を放った。大学3年間で一つも単位を落とさないなど文武両道。

2/2ページ

著者プロフィール

 1984年、神奈川県出身。『アマチュア野球』、『輝け甲子園の星』『カレッジベースヒーローズ』(以上、日刊スポーツ出版社)や『ホームラン』(廣済堂出版)などで雑誌編集や取材に携わる。また、日刊スポーツコム内でアマチュア野球のブログを配信中

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント