“大晦日の主役”独占インタビュー=『格闘技通信』発
大晦日“大同団結”騒動の舞台裏と本音を、吉田が初めて明かした 【(C)藤田二朗/格闘技通信】
――石井慧戦は、会心の勝利だったんじゃないですか?
「どうなんですかねぇ。会心の勝利というのはKOで勝つことですからね」
――でも、パンチがおもしろいように入っていました
「やっぱりKOで相手を倒さなきやダメですよね。いいのが入らなきや倒れないだろうなとは思っていたんで。途中で拳も痛くなってしまった。(勝負を左右したのは)たぶん最初の一発目(のパンチ)だと思うんですよね。一発当てたら、たぶん石井は初めてパンチを食らうんで、もう前に出て来られないだろうなと最初から思っていたんですよ。そうしたら本当にそのとおりになっちゃった(笑)」
――では、狙ったとおりの展開になった?
「一発目だけは狙ってましたよ。一発当たったあとの石井の表情を見ると、あっけにとられたというか、ビビッた感じになったんで。もちろん試合は3Rあるから、最後まで何があるかはわからないですけど、でもあの最初の一発目で精神的には余裕が生まれましたね」
――では最初の一発目がズバリ当たったことで、ベース的には優位に立てた?
「ペース的には優位だった」
2009年大晦日Dynamite!!で、石井慧との金メダリスト対決を制した吉田 【(C)保高幸子/格闘技通信】
「スパーリングを結構やったんで。グラウンドになると、力が強いほうが有利なんで、そうなると自分のほうが不利かなという気持ちがあったんで」
――最初からスタンドで勝負するつもりだった?
「そのつもりでした。逆に、向こうがグラウンドで勝負に来ないことで、僕が助かった部分はありますね。一度テイクダウンを取りに来ましたけど、動きがよく見えるんで、『これだったら取られないな』という自信があったんで」
――石井選手の動きがよく見えたのは、なぜですか? 向こうの闘い方に戸惑いなり躊躇が見えたから? それとも動き自体が遅かったからですか?
「序盤ですでに、石井は全体的にまだ総合に対応できていないというのがわかったんで。それは打撃もそうだし、タックルもそうだし。やはり初戦だから、固くなってしまってどうしていいのかがわからない部分があったと思うんですけど、その辺のことが僕にはよく見えたんで。気持ち的には僕のほうが余裕ができたから、試合の流れを上手く作ることができましたね。KOするチャンスがあるとしたら1Rが勝負だと思っていたんで、1Rは行けるだけ行きましたね。2R、3Rは相手がどういうふうに攻めて来るかわからなかったから、様子を見ながらやっていけばいいかなと思っていましたね」
――じやあ、絵に描いたように、おそろしいぐらいに狙ったとおりの展開になったわけですね
「そうですね。だから、そこが経験している者と経験していない者の差だと思うんですよ」
(続きは本誌『格闘技通信』3月号をお読みください)
(文=本多誠)
『格闘技通信』2010年3月号(?464) 【格闘技通信】
圧倒的ボリュームで格闘技界の情報をお届けする月刊格通! 3月号は『大晦日が格闘技界に投げかけたもの』と題し、12・31Dynamite!!を徹底検証! “大晦日の主役”吉田秀彦の独占インタビューや青木真也、廣田瑞人、“青木真也と石井慧を知る柔道家”小室宏二といった選手や関係者に取材を敢行したほか、國保尊弘ジェイロック代表への取材を通して吉田道場勢の動向に迫った。その他、多数の連載や特集は、1月23日(土)発売の『格闘技通信』3月号(潤・67)で掲載されます。
■『格闘技通信』 2010年3月号(潤・64)
1月23日(土)発売! 特別定価920円(本体876円)
※一部地域では発売日が異なります。
発行 (株)ベースボール・マガジン社
“大晦日の主役”吉田秀彦の表紙が目印!!
□CONTENTS
《SPECIAL FEATURE》
[総力特集
大晦日が格闘技界に投げかけたもの]
吉田秀彦ロングインタビュー
その時、何が起こっていたのか?
大晦日“大同団結”騒動の舞台裏と本音を、
今こそ初めて明かす!
戦極有明大会消滅、國保代表の戦極離脱、
大晦日“大同団結”、石井慧戦、引退延期、今後…
國保尊弘ジェイロック代表が注目発言!
「吉田道場がイベントを開催する可能性は、
ゼロではない」
青木真也、石井慧を知る男
ブレなかった柔道家・小室宏二の直言
「青木の寝技はまさに詰め将棋。
でも『あの行為』は…」
[連載「桜庭和志の本音コラム」
『やっぱり面倒臭い』SP]
「魔裟斗選手、吉田さん、青木くん、
ミノワマンに柴田くん…
大晦日『Dynamite!!』を徹底総括」
中村和裕が語る大晦日の舞台裏
リングサイドから見た吉田、石井、小見川
「石井君はよく頑張った。
でも総合も柔道もやること自体は地味なこと」
[連載「青木真也コラム」
『世間に吠えろ!!』SP]
「前に進む。
その果てないモチベーションとともに」
独走直撃取材第2弾!
手術を終えた廣田瑞人を直撃!
「復帰第一戦は、右のパンチで倒します!
青木選手への処罰は望んでいない。それよりも…」
中井祐樹パラエストラ東京代表
「やったことは消えない。消すこともできない。
僕らはそれを活かすことしかできない」
“廣田瑞人セコンド”
帯谷信弘が見た青木vs廣田戦
「あれは世界中の格闘家への宣戦布告」
[連載「前田日明コラム」『酔生独言』]
「真のプロとは何だ!?
魔裟斗と青木の違い」
谷川貞治FEG代表が語る
“青木問題”と“2010年以降のFEG戦略”
「09年大晦日は、この10年の総決算だった」
福田富昭日本格闘競技連盟会長を緊急取材!!
「大晦日、青木真也の行為への意見書の真意とは!?」
緊急入院!→退院
山田武士・チーム黒船トレーナーに一体何が!?
「2009年Dynamite!!は結婚式ではなくお葬式だった」
金原正徳ロングインタビュー
KID戦の真相 「神の子を超えた日」
「『現役はあと2年…理由は…」
小見川道大、吼える!
「SRC?
俺はもっと先に行く、上を目指すよ」
郷野聡寛
「最高! と思ったら絶望…
なかなか忙しい日でした」
所英男、2010年肉食系宣言!?
「俺が、俺が、で行かないと」
三崎和雄の偽りなき提言
「総合格闘技の意味を問いたい」
泉浩の進化論
「大晦日に“バカヤロー”と言われて」
柴田勝頼はなぜ“らしさ”を発揮できなかったのか
「“プロレス”と“格闘技”の狭間で」
日沖発 2009年師走から2010年正月
「もう一度、追い詰められたい。
2010年? まだわからない」
[連載「本多編集長の格闘見聞録」]
「青木真也には
『ヒーロー』になってほしい」
[連載「GOD in K-1」]
「青木真也の腕折り事件
これには深いテーマが」
[拡大特集
どうなる!? 魔裟斗が去った2010年MAX&打撃]
アンディ・サワー直撃取材!
S-cup連覇&MAX王者返り咲きへ
「ウメノ(梅野孝明)は
将来、マサトを超えるかもしれない」
佐藤嘉洋×大和哲也 特別対談
「名古屋のイカれた奴ら
佐藤→vsペトロシアン
大和→vsムエタイのスーパースター?」
佐藤嘉洋 魔裟斗戦後に緊急取材!
「今年のMAXは間違いなく面白くなる」
梅野孝明×RENA シュートボクシング新世代対談
「私たちがSBを変えます!!」
2010年、寅年、“年男”
日菜太、やります!!
「純粋に世界を目指します」
山本優弥
「2010年、去年以上の自分になって
一番にならないといけない」
“ウッチー”内田康弘の解説「打撃系がゆく」
「2010年
リードブローを制するものはMAXを制す!」
弘中邦佳、2・13SB初参戦!
「殴り合いのシチュエーションに自分を置きたい。
梅野選手と近い将来闘えれば」
“マグナムTOKYO”
黒木克昌、大道塾支部道場開設!
「現代版の“寺子屋”にしていきたい」
1・4Krush.5インサイドリポート
「新星ジョン・デニスに1RKO負け
ナオキック劇場は悪夢の幕開けに」
特別座談会
藤原敏男×RISE伊藤隆&山口元気×M-1MC山本智
「決意――キックボクシングとムエタイに
育てられた我々がいまできること」
[特集 気になる話題&キーパーソンを追う!]
特別寄稿!
前田日明、参院選出馬の真相
若林太郎×坂本靖
修斗とパンクラスの対話[後編]
「壁は道場からなくなっていった。
格闘技の真実は練習の中にある」
[連載「オレの道場論・ジム論」SP]
坂口征夫
「憧憬、反発、家族、約束。
全ては道場から始まった」
[連載「気になる格闘家」]
大高一郎
「“引退”の言葉は使わない
大高一郎を巡る三人の物語」
“アウトサイダー65-70kg王者”
吉永啓之輔
「格闘技と出会って刺青を入れたことを後悔した」
[連載「セコンドアウト」]
「9年間の思い出を残して、コロッセオ、閉店」
《大好評!! 連載コラム》
[連載「長南 亮コラム」『クエストジャパン』]
「2010年の野望」
[連載「中井祐樹のパラダイムシフト」]
「MMAにアジアの匂いを」
《WORLD REPORT》
〈STRIKEFORCE SPECIAL〉
PRIDE2冠王
ダン・ヘンダーソン、ストライクフォース参戦!!
「シールズのベルトは俺の腰に巻かれるだろう」
“初代エリートXCライト級王者”
KJ・ヌーン インタビュー
「アオキ、メレンデスと王者対決がしたい」
[連載「オランダ通信」]
「K-1GP初代王者
ブランコ・シカティックがスポーツ大学の教授に!」
[連載「オランダ通信」]
「悲運のキックボクサーの息子たち」
[連載「タイ通信」]
「DJ.taikiがムエタイ武者修行」
[連載「UFC通信」]
「五味隆典は新天地UFCで輝くことができるか?」
1・10WEC46インサイドリポート
「フェイバーが劇的一本で復活!
田村彰敏は僅差判定で敗北」
■その他、国内試合リポートや連載コラムなどなど、いつも通りの充実した内容でお届けします!!
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ