２００９年３月から始まった戦極フェザー級グランプリを制し、一躍、戦極軽量級の顔となった金原正徳。注目の大晦日、ＤＲＥＡＭとの対抗戦では、山本”ＫＩＤ”徳郁との対戦が決定した。ＭＭＡでは対日本人戦無敗であり、格闘技界のカリスマでもある相手に、何を背負ってどのように闘おうというのか。昂ぶる戦極フェザー級王者の心境に迫る。

■ＫＩＤ選手はどうしてもやりたい相手ではない

――大晦日、山本“ＫＩＤ”選手との対決が決まりました。話が来たときにはどのように感じたのでしょうか？

「正直、ずっと高谷（裕之）選手になるかもと聞いてたんですよ、体重は６５ｋｇで。高谷選手はオーソドックスだから、それを想定して練習していました。それでＫＩＤ選手が相手だということになって、構えがサウスポーで逆なんでちょっとやりづらいなぐらいにしか思わなかったですね」

――ＫＩＤ選手といえばビッグネームです。こうワクワクしたりとかは…

「周りの人は『チャンスじゃん！』とか言ってくれるんですけど、俺にとっては別にというか、ＫＩＤ選手はそこまでじゃないんで。別に今どうしてもやりたいというほどではないです。ＤＲＥＡＭの選手が『やりたいやりたい』と言ってるほどはやりたくないです。やりたくないというと変なんですけど、そこまで魅力があるとは思わないですね、現時点では。輝きがないと思うんで、今のＫＩＤ選手は」

――盟友でもある所英男選手がＫＩＤ選手へラブコールを送っています

「所さんには申し訳ないですね。世間的にも俺的にも、ＫＩＤさんと所さんがやった方が盛り上がると思うし、俺と高谷選手がバチバチ殴りあった方が盛り上がるかな、と勝手に思っていたんですけど」

――ＫＩＤ選手との対戦となると体重が戦極のフェザー級６５ｋｇより２ｋｇ軽い６３ｋｇになるわけですが

「やるんだったら６３ｋｇでもいいんですけど、６５ｋｇと全然違うんで一日でも早く決めて欲しかったですね。実際、６３ｋｇまで落とすとなると中学生以来だし（笑）」

――王者が相手の体重に合わせなきゃいけないという部分での不満を感じたりは？

「本当は６５ｋｇでやりたかったですけど、あとあとになって６３ｋｇでやりたいとかって言われる方が嫌なんで、動けるかは不安がありますけど、ま、受けてやろうかなと」

――ＫＩＤ選手はＭＭＡでは過去、対日本人選手との試合は８戦８勝と無敗を誇っているわけですが

「さっきも塩田（“ＧＯＺＯ”歩）さんとも話してたんですけど、しっかりＭＭＡの試合をして負けているのはジョー・ウォーレンだけじゃないかと（２００２年のステファン・パーリング戦での敗戦は負傷によるレフェリーストップ）。そう言った意味で、確かに凄い戦績ですよね。ただ俺の中では今は輝きがない、というイメージがあるので」


（金原は何を思い、ＫＩＤと対峙するのか？　本誌『格闘技通信』２月号をお読みください）

（文＝野田裕司）

（主なコンテンツ）
圧倒的ボリュームで格闘技界の情報をお届けする月刊格通！　２月号では『１２・３１Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！“大同団結の向こう側”と題し、大晦日『大同団結』を大特集！！　ＤＲＥＡＭｖｓ戦極対抗戦に出場する金原正徳、桜井“マッハ”速人、郷野聡寛、柴田勝頼、泉浩、高谷裕之らに取材を敢行したほか、谷川貞治ＦＥＧ代表や國保尊弘・元戦極広報の証言から、『大同団結』以後のＤＲＥＡＭと戦極の関係に迫った。その他、多数の連載や特集は、１２月２２日（火）発売の『格闘技通信』２月号（潤・S６６）で掲載されます。

１２月２２日（火）発売！　特別定価９２０円（本体８７６円）
※一部地域では発売日が異なります。
発行　(株)ベースボール・マガジン社
山本“ＫＩＤ”徳郁の表紙が目印！！

□ＣＯＮＴＥＮＴＳ

《ＳＰＥＣＩＡＬ　ＦＥＡＴＵＲＥ》

【拡大特集　１２・３１Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！　
“大同団結”の向こう側】

［山本“ＫＩＤ”徳郁ｖｓ金原正徳、実現！］

金原正徳
「ＫＩＤ選手は輝きがない。」

ＫＩＤにとって極めて厄介なイマ風なファイター
戦極王者との対抗戦はなぜ実現したのか？

桜井“マッハ”速人
大晦日、“旧友”郷野聡寛と対決
「友達である前にプロ。誰とやろうと関係ない」

郷野聡寛
「カメがウサギを越える日」

柴田勝頼　大晦日、泉浩と“異種格闘技戦”
「泉選手とは『ガーン！』という試合ができる！！」

泉浩
「柴田選手？　印象ないです。」

吉田道場勢の証言から解き明かす
「吉田秀彦の“原点回帰”」

高谷裕之、大晦日前の心境激白。
「結婚と小見川戦」

小見川道大
「大晦日クソッタレ劇場」

特別コラム
「大晦日、青木真也が闘うという賽は投げられた」

廣田瑞人
大晦日、青木戦？　川尻戦？　それとも…
「誰が相手でも断らない、俺は。」

［連載「桜庭和志の本音コラム」
『やっぱり面倒臭い』］
「大晦日は“対抗戦”ではなく“交流戦”」

山田武士チーム黒船トレーナー
「２０１０年は最終章。
黒船にとっても、僕にとっても、
総合格闘技にとっても」

アンドレ・マナートが“二人の教え子”
魔裟斗とアンディ・サワーを語る
「魔裟斗はオランダで作られた」

３度目の魔裟斗戦に臨むＳＢ＆ＭＡＸのトップ
アンディ・サワーが説くＳＢを背負う重さと悦び

内田康弘の技術講座
「魔裟斗ｖｓサワー、勝敗を分ける３つのポイント」

谷川貞治ＦＥＧ代表が語る
ＤＲＥＡＭｖｓ戦極対抗戦の難しさとは？

渡辺一久
“超暴走キング”吼える
「俺は、魔裟斗さんの後継者」

石川直生の新たな野望
大晦日から１．４へ
「俺に乗っかってくれ」

［連載「本多編集長の格闘見聞録」］
「ＤＲＥＡＭｖｓ戦極対抗戦は大晦日後も継続の意向」

弘中邦佳の技術講座
「これが、タックルの現在形２００９−２０１０」

緊急特報！
大晦日“大同団結”をいち早く詳報！
年末年始大会速報＆２０１０年格闘家写真名鑑号
格闘技通信２月号増刊
２０１０年１月８日（金）発売決定！

［特集　大晦日後、戦極（ＳＲＣ）はどうなる？］

有明での独自大会開催を急転換。
戦極（ＳＲＣ）、大晦日Ｄｙｎａｍｉｔｅ！！参加の経緯

福田富昭・日本総合格闘競技連盟会長が見た
“大同団結”
「戦極は『雨降って地固まる』です」

國保尊弘・Ｊ−ＲＯＣＫ代表に聞く
吉田道場勢はどこへ行く！？

【特集　“ザ・対抗戦”】

［修斗×パンクラス］
１２．６ｉｓｍ勢躍進記念
北岡悟×川村亮×金井一朗
「我がパンクラスｉｓｍ」

１１．２３歴史的対抗戦、
修斗ｖｓパンクラス、開戦！
坂口征夫が父・征二に初めて褒められた日

マモル
修斗、ＳＢ、そして…？　第三の選択

［Ｋｒｕｓｈ×ＲＩＳＥ］
１１．２２ＲＩＳＥ
寺戸伸近
「対抗戦で勝たなければいけない理由」

吉本光志、意地を貫き６５ｋｇの頂点に

［ＳＢ×ＷＯＲＬＤ］
１１戦無敗のＳＢ最強新世代
もはや格闘技界は梅野孝明を無視できない

梅野＆ＲＥＮＡがＳＢを変える！
１１・１８ＳＢ後楽園リポート

宮田充グッドルーザー代表
「２０１０年、５階級で王座とランキングを制定します」

“格闘技版ベルリンの壁”崩壊記念特別対談
若林太郎・日本修斗協会事務局長
×坂本靖パンクラス代表
「修斗とパンクラスの対話」−前編−

ＪＣＢホール大会で協力し合った
修斗とＲＩＳＥが衝撃の合体宣言！
坂本一弘サステイン代表×伊藤隆ＫＧＳ代表
「２０１０年夏、格闘技フェスティバルを
一緒にやりましょう」

【特集　Ｋ‐１　２００９‐２０１０】

［Ｋ−１ＷＧＰ　２００９　ＦＩＮＡＬ］

１２・５Ｋ−１ＷＧＰ決勝インサイドリポート
「それでも主役は、バダ・ハリだった」

セーム・シュルト
シュルトｖｓヒョードルは、人類最強決定戦になる！！

［連載「オランダ通信」
「ショック！　マイク会長のジムが焼失」

１１・２０Ｋ−１スカンジナビアリポート
水野竜也の大和魂が極寒の地で炎上

［２０１０．２．Ｋ−１ＭＡＸ新シーズン開幕］
城戸康裕
「魔裟斗さんが引退して、ＭＡＸがなくなったら悔しい」

龍二
「ＭＡＸ新時代？　もちろん俺がナンバーワン」

［連載「ＧＯＤ　ｉｎ　Ｋ−１」］
「Ｋ−１ツイッターが、大ブレイク中！！」

《大好評！　連載コラム》

［連載「前田日明コラム」酔生独言］
「桜庭はかけがえのない存在だからこそ、
レフェリングに苦言を呈する」

［連載「青木真也コラム」世間に吠えろ！！」
「戴冠記念祝賀会と
トイカツＬＯＶＥとジェットコースター」

［連載「長南　亮コラム」クエストジャパン］
「大晦日」

［連載「中井祐樹のパラダイムシフト」］
「人生を豊かにする。それが格闘技なんですよ」

［特集　気になる話題＆キーパーソン］

中蔵隆志が独立＆新ジム設立
「ＢＬＯＷＳ、始めました」

白井祐矢、１・２４ＤＥＥＰ大阪でウェルター級ベルト獲りへ
「もうチャンスは逃さない。ＤＥＥＰのベルトに意味がある」

２０１０．１．３０ＫＯＴＣ日本初上陸！
現地在住ＫＯＴＣ日本人プロモーターが見た
アメリカＭＭＡ

日本格闘競技連盟が果たすべき役割
アンチ・ドーピングなくして格闘技に未来なし！？

１・２３ムエタイの新ブランド
『ＲＥＢＥＬＳ』がスタート！

小路晃
「ＳＭＡＳＨ」旗揚げの理由

サップも出場した
フランス格闘技イベントで大事件！

《ＷＯＲＬＤ　ＲＥＰＯＲＴ》

［ＵＦＣ＆ＷＥＣ　ＳＰＥＣＩＡＬ］

〈１２・１２ＵＦＣ１０７インサイドリポート〉
「Ｂ．Ｊ．ペンが完勝でベルト防衛」

〈１１・２１ＵＦＣ１０６インサイドリポート〉
フォレスト・グリフィンｖｓティト・オーティズ
「新婚のフォレストがリベンジ成功！」

宇野薫　ｖｓ　ファブリシオ・カモエス
「宇野がドローでライト級戦線に踏みとどまる」

［連載「ブラジル通信」］
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ
「兄弟で一緒にＵＦＣチャンピオンになれたら最高だね」

〈１１・１４ＵＦＣ１０５インサイドリポート〉
「４６歳、クートゥアが復活勝利！」

〈１２・５ＴＵＦインサイドリポート〉
「喧嘩屋キンボが判定勝利」

［連載「ＵＦＣ通信」］
「ランペイジ、ＵＦＣ復帰！？」

秋山成勲、ヴァンダレイ戦消滅！

〈１１・１９ＷＥＣインサイドリポート〉
「圧倒的な身体能力。アルドが完勝で王座奪取」

■その他、国内試合リポートや連載コラムなどなど、いつも通りの充実した内容でお届けします！！